インターステラテクノロジズ、小型人工衛星打上げロケット「ZERO」のエンジン燃焼器単体試験に成功

インターステラテクノロジズ株式会社は、北海道大樹町の宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」内「Launch Complex-0(LC-0)」で、小型人工衛星打上げロケット「ZERO」のエンジン「COSMOS」の燃焼器単体試験に成功したと発表した。

ZEROの燃焼器はすべて自社設計で、SpaceX社(米国)のエンジンでも使われているピントル型インジェクタを採用している。ピントル型は一般的に十分な性能が出にくいと言われているが、東京大学との共同研究および「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(以下、J-SPARC)」の共創活動などを通じて、設計上の工夫でそのデメリットを克服し、高い燃焼効率を達成しているという。これにより部品点数を従来型エンジンの数十分の1に削減し、全体の製造コストの半分を占めると言われるロケットエンジンを抜本的に低コスト化しているとのことだ。今回の燃焼器は60kN級のサブスケールモデルでの試験となり、この設計から製造、試験の過程で得られた知見を基に130kN級の実機モデルの開発・製造に進むという。

試験名称:燃焼器単体試験
試験目的:燃焼器の性能および耐久性の確認
期間:2023年11月28日から2024年1月末まで(予定)
場所:北海道スペースポート「Launch Complex-0」
燃焼時間:10秒
出典元:プレスリリース
ZEROは推進剤として燃料にLBM、酸化剤に液体酸素を使用する液体ロケットだ。ZEROのエンジンはガスジェネレータで発生させたガスの力でターボポンプを駆動し、タービンを1分間に数万回転と高速回転させることで燃焼器に推進剤を高圧で送り込むガスジェネレータサイクルを同社としては初めて採用し、燃料を燃焼器を冷やすことにも活用する再生冷却方式も取り入れている。これまでに燃焼器、ターボポンプ、ガスジェネレータそれぞれの試験を行っており、今後はそれらを組み合わせたエンジン統合試験へと進む予定だという。
出典元:プレスリリース
今回の試験で使用するLBMは、バイオガスの主成分であるメタンを分離・精製し、約-160℃で液化したもので、従来ロケット燃料に使用されるLNG由来の液化メタンと同等の純度(99%以上)となる。同社はその高い性能や、同じ十勝エリアにある工場から入手できるという調達性などを総合的に勘案し、ZEROの燃料として採用することに決めたとのことだ。
出典元:プレスリリース
ロケットZEROの仕様
全長:32m
直径:2.3m
全備重量:71t
推進剤:燃料 液化メタン(液化バイオメタン)、酸化剤 液体酸素
エンジン基数:一段目 9基、二段目 1基
打上げ能力:LEO 800kg/SSO 250kg ※将来最大能力
出典元:プレスリリース

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