GMOインターネットグループがAI・ロボット事業に参入 GMO AI&ロボティクス商事株式会社設立

GMOインターネットグループは、2024年6月18日(火)に、GMO AI&ロボティクス商事株式会社を設立した。これにより、AIとロボット・ドローンの導入・活用支援を軸とした新たな事業を開始する。

■事業概要

GMO AIRは、世界中のネットワークを駆使して国内外からロボットを調達するだけでなく、GMOインターネットグループが30年来培ってきたインターネットインフラ商材(ネット接続、ドメイン、クラウド、SSL、決済、セキュリティ、データセンター、メンテナンスなど)をあわせて提供する。また、金融事業の強みを活かし、レンタル、リース、ローン、保険、助成金の活用支援などのサービスも展開する。さらに、2013年から進めているAIの研究・活用を基に、月間10万6千時間の業務削減や年間18億円のコスト削減を実現するAI活用ノウハウも提供する。
GMO AIRは、これらの商材とサービスを通じて、お客様に包括的なソリューションを提案するAIとロボットの総合商社を目指す。

AI導入・活用支援

お客様の業務に最適なAIソリューションを提供し、業務効率の向上と生産性の最大化を実現する。

コンサルティング&ソリューション

GMOインターネットグループのエキスパートにより、AIの導入から活用までをトータルでサポートする。各課題解決に向けたコンサルティングと最適なソリューションを提案する。
1. AI導入コンサルティング
2. データ分析・予測サービス
3. 業務自動化ソリューション
4. AIシステム開発
5. AIセキュリティ

製品販売&インテグレーション

クラウドベースのAIプラットフォームの提供や、AI搭載ソフトウェア・サービス、AIの処理に最適化されたハードウェアの販売やレンタル、ロボットシステムのインテグレーションを提供する。
1. AIプラットフォーム提供
2. AI搭載ソフトウェア・サービス
3. AIハードウェア販売・レンタル
4. ロボットシステムインテグレーション

教育&リサーチ

GMOインターネットグループは、これまで約7,800人のパートナー(従業員)に対しAI活用を促進し、非エンジニアに対するリスキリングを推進することなどを通して、月間で10万6千時間の業務時間削減を実現してきた。2024年度には18億円のコスト削減を見込んでいる。このようなAI活用のノウハウを提供し、AI人財の育成を支援する。また、GMOリサーチ&AI株式会社による最新のAI動向のリサーチも可能である。
1. AI人材育成
2. AIリサーチ・情報提供

スタートアップ支援&エコシステム形成

GMOインターネットグループで投資事業を展開するGMO VenturePartners株式会社や、GMO AI&Web3株式会社を通じ、世界中のAI、ロボット企業への出資・支援を実施し、AIのエコシステム形成も進める。
1. AIスタートアップ支援
2. AIエコシステム形成

ロボット、ドローン導入・活用支援 

ロボットやドローンの導入から活用までをトータルでサポートし、最適な機器選定、設置、運用を支援する。

提案するロボットの例

- アーム型:組み立て、溶接、塗装、搬送、ピッキング、検査など
- 人間型(ヒューマノイド):接客、案内、介護、災害援助、エンターテイメントなど
- 多脚型(クローラ型含む):警備、パトロール、災害救助、測量、農業など
- 車輪型:移動、搬送、案内、警備、点検など
- クローラ型:建設現場、災害現場、農業、プラント設備点検など
- ドローン・飛行型:空撮、監視、検査、物流、農薬散布、災害対応など
公式サイト:https://ai-robotics.gmo/
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース

GMO AIRのビジネスモデル図

出典元:プレスリリース

■将来ビジョン

「インタラクションデータプラットフォーム」の構築と、「金融サービス・LaaS合弁設立(融資、IPO支援、助成金活用支援・Labor as a Serviceコンサル)」を国内外のロボットメーカー、産業用ドローンメーカーに提供することを目指している。ロボットやドローンから得られる行動や観測のデータ(インタラクションデータ)を高精度で安全性、信頼性の高い全体データとしてまとめ、国内外のロボット・産業用ドローンメーカー、AI関連企業にフィードバックする。これは、AIとロボット産業発展の大きな基盤になると考えている。
出典元:プレスリリース

■新会社設立の意義

AIロボット市場はCAGR(年平均成長率)で38.6%の増加が見込まれ、2021年の69億米ドルから、2026年には353億米ドルの規模に成長すると予測されている(※1)。これはGPUの進化などによるAIの加速度的進化に伴い、AIと親和性が高いといえるロボットの開発が急速に進むことを示している。GMOインターネットグループは、約55年周期で産業革命が進行していると考えており、1995年をインターネット革命の始まりと捉えると、29年経過した2024年はインターネット革命の後半戦に入っていると言え、ここでの主人公は「AIとロボット」になると確信している。
そのような中、生成AIの利用に慎重な人はまだ多いというデータもある一方(※2)、今後の日本は2040年には働き手が1,100万人不足するとの予測も出ている(※3)。このようなデータから予見される近未来の状況を打破し日本経済の成長を促すため、AIとロボット、産業用ドローンの国内普及を後押しする目的でGMO AIRを設立するに至った。
(※1)人工知能ロボットの市場規模、シェア、業界の成長、動向、分析(2030年)
https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/artificial-intelligence-robots-market-120550497.html
(※2)勤務先での生成AI活用に対して肯定的な人は否定的な人の2倍以上 | GMOリサーチ&AI調べ
https://www.gmo.jp/news/article/9016/
(※3)書籍「「働き手不足1100万人」の衝撃」(古屋星斗著/リクルートワークス研究所著)

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