スマホ決済の支払方法を大手5社の使い方を比較しながら解説

スマホ決済を利用してみようと思っている人もいるでしょう。サービスが複数あり、迷ってしまいますが、支払いのタイミングや決済の仕方によって分類すると、特徴が見えてきます。大手5社のスマホ決済を例にどんな使い方ができるのか、解説します。

スマホ決済を利用してみようと思っている人もいるでしょう。サービスが複数あり、迷ってしまいますが、支払いのタイミングや決済の仕方によって分類すると、特徴が見えてきます。大手5社のスマホ決済を例にどんな使い方ができるのか、解説します。
スマホ決済は、紙幣や硬貨などの現金を使わずにスマホアプリで代金を支払うキャッシュレス決済のひとつです。日本ではキャッシュレス決済といえば、クレジットカードやデビットカード、あるいは電子マネーによる支払いが主流でしたが、2019年以降、急速に普及しつつあります。

スマホ決済は市場の広がりを受け、各社が参入し、たくさんの種類が登場していますが、支払方法で前払い(プリペイド)、後払い(ポストペイ)、即時支払い(リアルタイムペイメント)に分類することが可能です。

また、決済の仕方によって、非接触型決済(非接触IC決済)型と、QRコード・バーコード決済型に分けることができます。前者はNFCやFeliCa、Bluetoothといった無線通信技術を活用し、端末をかざして、決済機器と通信することで支払いが完了します。後者は支払いレジにある専用のQRコードをスマホのカメラで読み取るか、もしくはスマホの決済アプリでQRコードやバーコードを表示して、お店のバーコードリーダーで読み取ることで支払いが完了するものです。

ここでは、支払い方法の違い、そして決済の仕方という観点から大手5社のスマホ決済を解説します。

スマホ決済の支払方法

スマホ決済は市場の広がりを受け、各社が参入し、たくさんの種類が登場していますが、支払方法で前払い(プリペイド)、後払い(ポストペイ)、即時支払い(リアルタイムペイメント)に分類することが可能です。

方法1|前払い(プリペイド)

前払い(プリペイド)は、スマホ決済を利用する前にアプリに入金(チャージ)し、その残高で支払いを行うという方法です。アプリに入金する方法はさまざまで、登録した銀行口座からアプリにチャージしたり、銀行のATMからチャージしたり、あるいはコンビニの店頭でチャージすることもできます。買い物をし、チャージした残高がなくなれば、再度、チャージをすることで使えるようになります。残高を超える額の支払いをすることはできません。ただ、クレジットカードと連携させることで、残高がなくなったらオートチャージをする設定にすることもできます。この場合、アプリの設定によっては、思いがけず使いすぎてしまう原因になるため、注意が必要です。

方法2|後払い(ポストペイ)

後払い(ポストペイ)はクレジットカードでの支払い方式と同様です。事前にクレジットカードを登録し、アプリと紐づけておくことで、クレジットカードによる支払いをします。代金はカード会社が立て替えていることになり、アプリの利用者は後からカード会社にその分の支払いを行うことになります(通常は翌月に口座から自動的に引き落としされます)。

クレジットカードで支払いをする場合には、暗証番号を入力したり、サインを求められることがありますが、スマホ決済での後払いでは、これらを行う必要はありません。

方法3|即時支払い(リアルタイムペイメント)

即時支払い(リアルタイムペイメント)はデビットカードと同様に、店頭やショッピングサイトで支払いを行うと連携している口座からすぐに代金が引き落とされる仕組みになっています。事前にチャージしておく必要はなく、口座から代金が引かれますが、残高の範囲の支払いなら、自由に行うことができます。当然、口座にお金がなくなると利用できないため、ときどき口座残高を確認しておく必要があります。日本で即時支払い(リアルタイムペイメント)を採用している代表的なスマホ決済アプリはゆうちょPayになりますが、利用の上限額を設定できるため、使いすぎが不安の人は設定しておくと良いでしょう。

スマホ決済の方法は2種類に分けられる

スマホ決済は使用方法から「非接触型決済(非接触IC決済)」と「QRコード決済」の2種類に分類することができます。とくに非接触型決済(非接触IC決済)は使用するスマホに無線通信系の技術が搭載されていることが利用条件になるので、注意が必要です。

非接触型決済(非接触IC決済)

非接触型決済(非接触IC決済)ですが、比較的新しいスマホの機種にはNFCやFeliCa、あるいはBluetoothといった無線通信技術が搭載されており、端末をかざすだけで周辺の機器と通信することができます。この機能と決済アプリを連動させ、スマホを端末にかざすことで支払いを行うのが、非接触型決済(非接触IC決済)です。決済アプリにはあらかじめクレジットカードや電子マネーを登録しておきます。JR東日本のモバイルSuicaなど交通機関が運営しているスマホ決済のほか、楽天Edyやnanacoモバイル、QUICpayモバイルといった電子マネーが非接触型決済(非接触IC決済)サービスとして挙げられます。

QRコード決済

QRコード決済は、支払いをするレジに設置している専用のQRコードを、スマホのカメラで読み取って決済する方式です。スマホの決済アプリでQRコードやバーコードを表示して、お店のバーコードリーダーで読み取って支払いをすることもできます。NFCやFeliCa、Bluetoothといった無線通信技術が搭載されていないスマホでも利用できるというメリットがあります。さらに、商品のバーコードを読み取るリーダーで決済情報をスキャンできるため、店側がコストをかけて専用端末を用意する必要もありません。PayPayやLINE Payのほか、楽天ペイ、au PAY、メルペイ、d払いといったサービスがこれにあたります。

大手スマホ決済アプリの支払方法を比較

複数あるスマホ決済の中から、大手5社をピックアップ。支払いのタイミングや決済の方法を比較し、特徴を解説していきます。

PayPay(ペイペイ)

PayPay(ペイペイ)では、主に二つの支払い方法が選択できます。チャージしたPayPay残高から支払う前払い(プリペイド)か、登録したクレジットカードから支払う後払い(ポストペイ)です。チャージはYahooウォレットに登録している銀行口座から行うか、Yahooカードを持っていれば、そちらからクレジット決済もできますが、チャージして残高から支払うこともできます。また、ソフトバンク・ワイモバイルとまとめて支払うキャリア決済、セブン銀行のATMを利用した現金からのチャージ、さらにヤフオク!やPayPayフリマの売上金をPayPayにチャージすることもできます。

店頭で支払いをするときにはレジにあるQRコードを読み取る、もしくはスマホ上に表示したバーコードを読み取ってもらうことで、支払いをすることができます。

PayPayについて詳しくはコチラ

楽天ペイ

楽天ペイは、楽天が提供しているスマホ決済サービスです。店舗ではレジにあるQRコードを読み取る、もしくはスマホ上に表示したバーコードを読み取ってもらうことで支払いを行いますが、非接触型決済(非接触IC決済)としても利用ができます。端末にスマホをかざして電子マネーの楽天Edyで支払ったり、Suicaの発行やチャージにも対応しているため、改札を通過する際にも使えます。なお、現在のところ、楽天ペイからSuicaにチャージできるのは楽天カード(クレジットカード)のみとなっているので、持っていない人がSuica機能を使うためには、新たにカードを発行し、アプリに登録する必要があります。

メルペイ

メルペイは、フリマアプリである「メルカリ」と連携した決済サービスです。メルカリでの取引で得た売上をチャージ(もしくは銀行口座からチャージ)して、メルカリ内での買い物に利用できるだけではなく、170万箇所以上あるという街にある加盟店での買い物にも使うことができます。店頭での支払いでは、QRコードの読み取り、もしくはスマホ上に表示したバーコードを読み取ることで行いますが、「iD」と連携させることができるため非接触型決済(非接触IC決済)としても利用できます。iDでの支払いの場合には、後払い扱いになります。

メルペイについて詳しくはコチラ

LINE Pay

LINE Payは国内に8000万以上のユーザーがいるSNSサービス「LINE」が提供するスマホ決済サービスです。基本的にQRコードやバーコードで決済しますが、残高は銀行口座、セブン銀行のATMからスマホやLINE Pay カードで、あるいはローソンなどでLINE Pay カードを使い店舗のレジでチャージする方法があります。そのほかファミリーマートにあるFamiポートを利用する方法、QRコードかバーコードをレジで提示して現金でチャージをする、東急線の各駅に設置されている券売機でもチャージをすることができます。クレジットカードとの連携もできますが、VISA LINEクレジットカードに限られます。

d払い

d払いはNTTドコモのQRコード決済およびバーコード決済サービスです。ドコモ回線の契約があれば、携帯電話料金と合算して支払うキャリア決済を選択することもできますが、アプリの利用はドコモの回線を契約していない人でも可能です。店頭での支払いはQRコードの読み取り、もしくはスマホ上に表示したバーコードの読み取り方式がメインですが、チャージは銀行口座、セブン銀行のATM、コンビニから行います。また「iD」と連携させると非接触型決済(非接触IC決済)としても使うことができる点も特徴的です。

自分に合った使いやすい決済アプリを選ぶと良い

スマホ決済のアプリを選ぶ際には、操作性やセキュリティ面、あるいは使える加盟店が身近にあるかどうかといった点も考慮する必要がありますが、例えばNTTドコモの回線でスマホを利用しているなら通話料金と合算して支払うキャリア決済が使えるので、d払いがおすすめなど、自分の行動範囲・経済活動にあった決済アプリを探すと良いでしょう。楽天市場の利用が多いなら、楽天ペイにするとポイントを貯めたり、使ったりと賢く使いこなすことができるようになります。一度、どこでどんなものを日頃、購入しているのか、行動を洗い出してみると良いかもしれません。

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