VRのゴーグルにどのような種類がある?機能や用途を説明

VR技術を使ったゲームやアトラクションが楽しめるなど、VRが徐々に身近になりつつあります。一方でVRを視聴する際に使用するゴーグルについては、あまり知らないという人も多いのではないでしょうか。そこでVRゴーグルに使用されているテクノロジーやゴーグルの用途、種類を解説していきます。

近年、VRという言葉を頻繁に耳にするようになったのではないでしょうか? デジタルテクノロジーに関するものという認識を持っている人は多いものの、それがどんな仕組みで成り立っており、どんな用途で使われているのか、説明できない人もいるでしょう。実はVRゴーグルといっても多様な種類や機能があります。

VRとは

VRはvirtual reality(バーチャル・リアリティ)の略で、仮想現実と訳されています。HMDと呼ばれるゴーグル型のディスプレイを装着することで、まるでコンピュータが作り出した仮想空間の中に入ったかのような体験をすることができる技術のこと指します。こうしたVRはどんな用途を目的に開発されているのでしょうか? VRの基本について取り上げます。

VRゴーグルとは

VRではゴーグル型のディスプレイを装着することで、視界全体に映像が見えるようにすることで没入感を高めます。また映し出されるコンピュータグラフィックスも立体的に見えるような仕組みになっています。さらに視点を動かせば、それに合わせて映像や音が動いたような感覚が得られる仕組みになっています。そのため、映像の世界に飛び込んだかのようなリアルな体験ができます。

VRゴーグルの種類は

VRを視聴するためにはゴーグルを装着する必要がありますが、「据え置き型」「モバイル型」「スタンドアローン型」の3つに大別することができます。どんな違いがあるのか、解説します。

据え置き型

据え置き型はパソコンやゲーム機などに接続して使用するVRゴーグルのことです。たとえばソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PlayStation4およびPlayStation5に接続してVRゲームが遊べるPlayStation VRを販売しています。VRに対応したゲームに加え、映像コンテンツも視聴することができます。パソコンと接続する場合には、パソコンの処理能力も高性能である必要があります。

モバイル型

モバイル型はスマホに接続して使用するVRゴーグルで、据え置き型よりも性能面では劣りますが、その分、価格が安く、はじめてVRゴーグルを手に入れたい人にとっては魅力的だと言えます。また、Bluetoothで接続するタイプが多く、面倒な配線が不要な商品がほとんどです。

スタンドアローン型

スタンドアローン型は、パソコンやスマホを接続する必要がなく、VRゴーグル単体で利用する製品です。モバイル型よりも高性能ですが、据え置き型ほどは高価ではないため、コスパに優れた製品だと言えます。ただ、独立して使用する製品のため、バッテリーの持ち時間が短く、長時間の使用には向いていないというデメリットがあります。

VRトラッキングとは

VRでは、頭や手を動かした方向に映像を動く仕様になっています。それによって、よりリアルな体験ができますが、こうした映像がユーザーの動きに連動する仕組みはトラッキングと呼ばれており、VR機器に搭載されたセンサーによってそれが可能になっています。このVRトラッキングにはいくつか種類があり、それによってゴーグルの性能や用途が変化するため、購入前には知っておきたいポイントです。

ポジショントラッキング

ポジショントラッキングは、VRの端末に映し出される映像と現実世界での動きや位置を合わせる機能で、ゴーグルの位置を追尾することで頭や体の動きを把握します。赤外線で空間を把握して、映像に反映させるタイプの商品も発売されています。

ヘッドトラッキング

ヘッドトラッキングはゴーグルに搭載されたセンサーで頭の動きを追尾し、頭がどの方向を向いているかを感知して、VRの映像と連動させます。別途、外部にセンサーを取り付けなければならない製品もあり、その場合は買い揃える物が多くなってしまうというデメリットもあります。

アイトラッキング

ゴーグルの内側にセンサーが付いており、目の位置や動きから、どこを見ているか把握し、映像とリンクさせる方式です。アイトラッキングはヘッドトラッキングなどよりもVRの映像に酔う「VR酔い」になりにくいと言われています。最先端の技術のため、まだ対応している機種が少ないという問題があります。

価格帯はどの程度か

VRゴーグルを購入する上で避けては通れないのが、価格の問題です。手頃な製品から高性能で高価格なものもあり、どの価格帯のものを選ぶかは悩みの種になります。

ゲームなどに使用する高性能のゴーグルの場合

VRで没入感を感じるリアリティの高いゲーム体験をしたいという人は、性能を重視したVRゴーグルを選ぶ必要があります。たとえば、Valve社のVRゴーグルの場合、およそ16万円ほどで専用のコントローラーやスピーカーなどがセットになった製品が購入できます。ゲームプレイの場合にはコントローラーの操作性も重要なため、専用のコントローラーがある場合には、それもあわせて購入したほうが良いでしょう。

スマホに接続する手軽なゴーグルの場合

VRゴーグルにスマホを付けて、VRを体験するタイプの製品は、比較的価格も手頃で安いものなら、数千円から購入できます。高性能なものでも、1〜2万程度と、据え置き型よりもかなり手頃だと言えます。

目的別で機能を選ぶ

VRゴーグルといっても、使用する用途はさまざまです。何を楽しむことを目的にVRゴーグルを購入するのかで、製品を選ぶのも一つの方法です。

ゲームのプレイ

もっとも一般的な利用法はゲームプレイでしょう。近年はVR専用のゲームタイトルも登場しており、ジャンルもさまざまです。なかには、体を大きく動かすようなゲームもあり、その際は自由度の高いVRゴーグルを選択すると良いでしょう。また、ゲームをプレイするならPlayStation VRのように、PlayStation4もしくはPlayStation5のコントローラーで遊べるようなタイプの製品か、コントローラーが付属の製品を選ぶと良いでしょう。操作の相性が良くないVRゴーグルとコントローラーを選んでしまうと、ストレスを感じる原因となってしまいます。

映像や音楽を楽しむ

VRを導入して臨場感を高めた映像作品や音楽ソフトもあります。こうした映像や音楽を楽しみたいなら、コントローラーは不要だと言えます。そのため、比較的安いスマホ型のVRゴーグルで十分かもしれません。ただ、没入感が物足りないと感じるなら、ノイズキャンセリング機能の付いたヘッドセットが登場しているので、それを選択するとより高品質なサウンドを楽しむことができるはずです。また、グラフィックスの性能が高いタイプや、トラッキング機能に優れたものを選ぶとストレスなく、映像や音楽を楽しむことができるかもしれません。

レンタルサービスもあり

選ぶVRゴーグルによっては、ある程度の出費を覚悟しなければならないでしょう。そんなときに一考したいのが、レンタルサービスです。すべてのVRゴーグルが揃っているわけではありませんが、一部の機種を借りることができるレンタルサービスがあります。

VRをレンタルする方法

VRゴーグルをレンタルで試すと、製品による違いや自分にあったゴーグルを選ぶ際の良い機会になります。たとえば、「PuPuru」ではHTC VIVEやHTCVIVE PROといった複数のVRゴーグルをレンタル向けに用意しているほか、VR向けのゲーミングPCもレンタルすることができます。また同社はVR映像の制作も提供しているため、機器と映像をあわせてレンタルすることでVR体験のイベントを開催するようなこともできます。そのほか「Rentio」では送料無料でコンビニからの返却も可能で、手軽にVRをレンタルすることができます。

普及が広がるVRコンテンツを気軽に楽しむ

VRに対応した映像コンテンツやゲームが増えており、それにしたがって、VRゴーグルの性能が高まり、価格も手ごろになりつつあります。技術の進歩により、これからさらに普及していくことが予想されています。一度、体験することで、VRコンテンツはその魅力が実感できます。興味のある人は購入を検討してみてはいかがでしょうか?

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