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【Society5.0】注目サービス Vol.2 医療・介護・ヘルスケア

デジタルと現実空間を高度に融合させることで、社会的課題の解決と経済的発展を両立させる「Society5.0」。その先進的な取り組みを業界別にご紹介する連載シリーズ、第2回目はさまざまな課題を抱える医療・介護・ヘルスケア業界に注目してみました。

コロナ禍・過疎化による医療崩壊や、高離職率・人材不足が心配されている医療・介護業界。現場の改善による業務効率化だけでなく、スマートホームによる健康管理やオンラインを活用した医療サービスの提供など、社会システムそのものを変えていかなければ課題解決は難しいのかもしれません。
だからこそ「society5.0」による変革は、これからの医療・介護への明るい道筋となることが期待されています。

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少子高齢化によって人材不足に悩む医療・介護業界

出典元:写真AC
少子高齢化により、サービスを享受したい人が増え続けている一方で働き手が不足しており、医療・介護業界における人材不足・財政圧迫は大きな社会問題ともなってきています。また、過疎化が進む地方においては、サービス力の低下や、そもそもサービス自体を受けられないケースも見られました。
そんな中、医療・介護へのIoT・ICT技術の応用は、業務の効率化やケアの拡大を実現する可能性を秘めています。

従来はオートメーション化が難しいと考えられていた医療・介護分野ではありますが、これまでの仕組みを根本から見直すことで、「業務に携わる人」と「サービスを享受する人」の行動の効率化や、社会的コストの削減が実現できるようになってきています。

例えばリアルタイムでの個々の生理計測データ、医療現場の情報、医療・感染情報、環境情報などのビッグデータを集約し、AIで解析することで、下記のような課題解決を実現しています。

・病気/未病の早期発見
・ロボットによる生活支援
・遠隔医療/診断を受ける
・ロボット活用による医療/介護従事者の負担軽減
・高齢者/障がい者の生活サポート
・医療技術の向上
・医療/介護現場における人材配置の最適化


これらのサービス実例をご紹介していきましょう。

画像解析/診断系

病理画像診断システム
(株式会社 AIメディカルサービス)

AIを活用した内視鏡によって、ガンをはじめとする消化器疾患を早期発見できるシステムを開発中。大量の診断画像をAIに読影させ、ディープラーニングで画像認識能力・解析力を深めています。ピロリ菌判定において内視鏡医20名以上と対決させたところ、医師の平均を上回る正解率を達成したそう。
AIの読影能力を高めるために、学習元となるデータを全国の有力病院と内視鏡専門医の協力を得て継続的に集めています。また、画像匿名化処理ソフトや画像仕分けシステムを同時開発することで、医師の作業効率の最大化を図っています。

生体組織の立体構造情報とAIを活用した病理診断支援システム
(エルピクセル株式会社)

ライフサイエンス領域の画像解析ソフトウェア・システムの研究開発に強みを持つ東京大学発のベンチャー。
2016年に経済産業省「戦略的基盤技術高度化支援事業」に採択されたこのサービスは、主に電子顕微鏡、レーザーアブレーションシステム、3次元画像判定用エンジンで構成されるもので、試料スライスから画像取得までを全自動で実施し、切片画像から3Dイメージを構築することで、病理医の診断をサポートするシステム。一部にディープラーニングを用いることで、精度を高めています。また、同社はこの事業のほかにもさまざまな国家プロジェクトを手掛けています。

PidPort
(メドメイン株式会社) 

AIを用いて病理組織や細胞をスクリーニングできる解析システム。クラウドネットワークを活用し、遠隔病理診断も可能です。また、病理標本をクラウド上にデジタル保存できるため、画像データや症例情報の物理的保管スペースを気にすることなく、検索もいち早く行える点もメリットです。
現在は症例数の多い、胃・大腸・乳腺(悪性上皮性腫瘍と良性上皮性腫瘍と非腫瘍性病変)および肺(悪性上皮性腫瘍と非腫瘍性病変)の組織判定、子宮頸部・尿の細胞判定(腫瘍性判定の有無)のAI解析実用が可能となっています。

オミックス解析・医用画像解析・化合物解析
(株式会社PFDeNA) 

深層学習技術を活用した、血液中に存在するExRNAの遺伝子発現量を元に、がん14種を判定するAIシステム。少量の血液で診断できるため、身体的・費用的にも患者負担が少ないと期待されています。国内薬事承認を経た上で、2021年の社会実装(事業化)を目標としています。
出典元:写真AC

センシング活用

ヘルプパッド
(株式会社aba)

においによって尿と便を検知する排泄センサー。「おむつを開けずに中の状態を知りたい」、「必要ないのにおむつ交換する手間を省きたい」という介護従事者の悩みをIoTによって解決しています。
排泄状況をアプリで知らせるだけでなく、排泄記録・下剤記録を電子化することも実現。介護従事者の労力を低減するとともに、素早い対応ができることで被介護者の快適性向上にも寄与しているようです。

DFree
(トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社)

膀胱の膨らみを超音波で計測し、トイレのタイミングを知らせてくれる排尿センサー。介護はもちろん、子どものトイレトレーニングにも活用可能で、個人向けと法人向けにサービスを展開しています。
法人導入では、トイレ排尿率が23.7%増加、失禁回数が46.8%減少という事例もあるそうです。

もりん
(ドーンコーラス合同会社) 

高齢者施設や障害者支援施設向けの、見守り支援/生活記録システム。座位や離床、室内環境の状況を検知・アラートすることで、介護従事者の負担軽減と利用者の安全性を両立させます。オプションの「バイタルセンサー」を併用することで、心拍数や呼吸数などのバイタルデータもリアルタイム収集できます。

オンライン診療など

first call
(株式会社Mediplat)

TV電話やチャットを使い、登録医師による医療相談を受けられるサービス。月額550円。医師専用コミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピア社が、株式会社スギ薬局と共同で立ち上げた会社が運営しており、MedPeerで共有・蓄積された薬剤や症例などの臨床知見を活用しています。法人向けに産業保健支援サービスも展開しています。


Smart Home Medical Care
(株式会社オプティム)

AI・IoT・ビックデータプラットフォームを活用し、一次産業から行政・教育関連まで幅広いサービスを展開しているオプティム社が提供する、在宅医療支援サービス。AIカメラや環境センサー、バイタルセンサーなどを使って患者への声掛け状況、バイタルデータ、訪問スタッフの業務記録などを一元管理。さらに、TVで医師とビデオ通話できる機能を備えることで、安心して在宅医療を受けられる環境づくりを図っています。
同社では、この他にも眼底画像診断支援システム「OPTiM Doctor Eye」、スマートホンなどで簡単にオンライン診療が受けられるシステム「ポケットドクター」、あらゆる遠隔医療に活用可能な「オンライン診療プラットフォーム」など、多くのプラットフォーム事業を手がけています。

電子カルテ・情報共有など

出典元:写真AC
AIプラットフォーム
(エムスリー株式会社)

医療従事者向けサイト、MR向けサイト、そしてオンライン診療の入り口としても利用されている「AskDoctors」など、幅広いサービスを展開しているエムスリー社。
子会社のエムスリーデジカル株式会社では、AI搭載のクラウド型電子カルテを展開。キーボード入力だけでなくiPadを用いた手書き入力にも対応しており、クラウド型電子カルテとして3年連続シェア1位を誇るそう。また、導入施設2,000軒、毎月250万人以上が利用する診療予約システム「iTICKET Smart Cloud」で知られるアイチケット株式会社も子会社のひとつです。

Pharms
(株式会社メドレー) 

患者と調剤薬局をつなぎ、オンライン服薬指導からキャッシュレス決済までできるシステム。自宅で服薬指導が受けられることで、患者にとっては二次感染リスクや移動・待ち時間の負担がなくなるのがメリットです。
メドレー社では、クラウド型電子カルテ「CLINICSカルテ」、オンライン診療システム「CLINICS」、オンライン医療辞典「MEDLEY」などのサービスも運営しています。

ケアプランアシスタント
(株式会社ウェルモ) 

ケアプラン作成業務をAIエンジンによって支援するサービス。介護・看護・リハビリ職の知識や経験を学習させることで、ケアプラン作成に必要な事務作業や情報収集をサポートします。情報収集を効率的に行えることによって、ケアマネージャーは相談支援業務に注力できるようになるとともに、ケアプラン自体もより最適化したものが作成できるようになります。

ロボット活用

hinotori
(株式会社メディカロイド)  

川崎重工業と医療機器を手掛けるシスメックスが共同出資して2013年に誕生したメディカロイド社が手掛ける、手術支援ロボットシステム。2020年10月には、搭載されている各種センサー情報や内視鏡映像、手術室映像などをリアルタイムで収集・解析するプラットフォーム「Medicaroid Intelligent Network System」と連携できるようになり、より高度なAI解析やシミュレーションが可能になりました。

手術支援ロボット開発
(リバーフィールド株式会社) 

東京工業大学と東京医科歯科大学の知見を活かした産学連携プロジェクト。2015年に世界初の空気圧駆動形の内視鏡ホルダーロボット「EMARO」の製品化に成功し、現在は次世代機や空気圧支援ロボット鉗子システムの開発を行っています。

OriHime
(株式会社オリィ研究所)

人々の社会参加を妨げている課題克服を目指し、目や指先しか動かせない人が意思伝達するための「OriHime eye+switch」や、リモートワークに最適化されたコミュニケーションロボット「OriHime Biz」などを展開。より豊かなコミュニケーションを図れるツールとして、幅広い発展性が期待されています。

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