富士通、人の複雑な行動を関節の位置や接続関係から高精度に認識できるAI技術を開発
2021/1/13
株式会社富士通研究所は、映像による人の行動認識において、箱を開けて物品を取り出すなど、複数の関節が連動して動くような複雑な行動についても、隣り合う各関節の位置や接続関係を用い、深層学習で高精度に認識できる技術を開発したと発表した。
同社は、本技術の詳細を、2021年1月10日から2021年1月15日まで、オンラインで開催されている国際会議「25th International Conference on Pattern Recognition(以下、ICPR2020)」にて発表するという。
近年のAI技術の進歩に伴い、工場での作業手順の確認や公共機関における危険行動の検知などを目的に、深層学習によって映像から人の行動を認識できるようになりつつある。一般に、AIによる人の映像認識では、手や肘、肩などの骨格の各関節位置の時間的変化を特徴量として抽出し、立つ、座るなどの簡単な行動パターンと紐づけて認識していた。
今回開発した時系列行動認識技術では、箱を開けて物品を取り出す開梱作業など、複数の関節が連動して変化するような複雑な行動についても、深層学習のAIモデルによる高精度な認識を実現したとのことだ。