NTTドコモら、過疎地域での5Gを活用した遠隔診療・リハビリ指導を実証
2021/2/24
株式会社NTTデータ経営研究所、株式会社NTTドコモ、新城市民病院、東海国立大学機構 名古屋大学、新城市、国立研究開発法人理化学研究所、ニプロ株式会社、株式会社ソシオネクストは、総務省「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」の請負事業において、コンソーシアムを設立し過疎地域診療所における5Gを用いた遠隔診療・リハビリ指導の実証実験を行ったと発表した。
Contents
■背景と課題
これらの問題点を解決するためには、①高齢者の健康異常を早期に「検知」できること、②物理的距離にかかわらず医療を提供できること、③遠隔で健康指導・リハビリ指導を行うため 「高解像度な映像・データ」を伝送できることが不可欠であり、高速・大容量かつ高信頼性・低遅延の通信環境が望まれる。本実証実験では、5Gを活用した映像伝送・遠隔診療支援のプラットフォームおよび予防医療のためのスクリーニングシステムを構築し、上記のような地域課題の抜本的な解決に取り組んだ。
■体制と役割
コンソーシアム代表。
実証モデルの社会実装・事業化に向けた検討。
株式会社NTTドコモ
4K高精細映像伝送システムの性能検証。
5Gネットワーク(基地局および可搬局)環境の提供。
5Gネットワークの技術検証。
新城市民病院
課題実証の遂行。
実証フィールド(病院)の提供、医療従事者のリソース提供。
名古屋大学
スクリーニングシステム等の有効性評価・検証。
新城市
実証フィールド(診療所、集会所)の提供。
国立研究開発法人理化学研究所
モーションキャプチャーを活用した歩行の分析。
ニプロ株式会社
遠隔診療支援システム「ニプロハートラインTM」の5G通信環境下での性能検証。
株式会社ソシオネクスト
モバイル超音波画像診断装置の技術実証。
■実証実験の概要
実証内容:
① 遠隔問診、各種バイタルデータや遠隔超音波画像検査などの遠隔診療に関する実証
② 4Kカメラを用いた遠隔リハビリ指導に関する実証
③ 4Kカメラや用いた遠隔からの摂食嚥下指導に関する実証
④ 遠隔医療における5Gの性能評価、電波伝搬特性評価およびエリア構築・システム構成の検証
実証時期:2021年1月17日~2021年2月12日
■課題解決システムの概要
■検証結果
① 患者の全身、歩行状態、局所部位の各様子を、療法士のリハビリ指導に求められる十分な映像品質で確認。また、リハビリ前後での診療が遠隔で可能。
② 遠隔の医師と現地の看護師が連携して腹部エコーのプローブ操作が可能。
③ 中核病院の言語聴覚士と現地の看護師が連携して嚥下指導が可能。
④ 5Gを使用することで、腹部エコーや4Kのリハビリ映像を遅延が少なくリアルタイムに伝送することが可能。