ウェザーニューズ、熱中症データでヘルスケアDXの推進を目指し「熱中症情報API」を提供開始

株式会社ウェザーニューズは、高精度の気象データと最新技術の活用によって企業のDXを推進し、ビジネス課題を解決するWxTech(ウェザーテック)サービスにおいて、業界最高解像度の1kmメッシュの「熱中症情報API」の提供を開始したと発表した。

今夏は平年より厳しい暑さとなり、7月下旬〜8月初めと8月下旬が暑さのピークとなる予想だという。特に梅雨明け直後は、体がまだ暑さに慣れていないのに気温が急上昇するため、熱中症に注意が必要だ。

そこで、同社は1kmメッシュの暑さ指数(WBGT)をもとに独自に算出した4段階の熱中症危険度情報をAPIで提供。企業のシステムと連携することで、屋外作業員の健康管理から食品・飲料メーカーのマーケティングまで幅広く活用できるという。例えば、熱中症リスクの高いエリア・時間帯の屋外作業員や観客に向けて、休憩や水分補給、扇風機の活用を呼びかけるなど予防策に活用できる。また、企業は熱中症情報と熱中症搬送者数のデータを組み合わせることで、AIを用いた搬送者数予測などのシステム開発に利用することもできる。さらに、食品・飲料メーカーや小売事業者の場合は、アプリユーザーに対してスポーツドリンクなど関連商品の購入でスタンプ2倍などの熱中症対策キャンペーンを実施できる。

■1kmメッシュの高解像度「熱中症情報API」

「熱中症情報API」は、1kmメッシュの暑さ指数(WBGT)をもとに独自に算出した高解像度の熱中症危険度情報だ。72時間先までの1時間ごとの熱中症リスクを“注意”“警戒”“厳重警戒”“運動中止”の4段階で提供する。最高レベルの高解像度の1kmメッシュで熱中症情報のデータを取得できる点が特長とのことだ。
出典元:プレスリリース
一般的な熱中症情報は、一年中全国一律の基準でWBGTの値からランク分けしており、時期やエリアによる熱中症の発生傾向の違いは考慮されていない。しかし、同じ気温でも体が暑さに慣れてきた夏とそうではない梅雨や、東北と関東など住んでいるエリアの違いによって、熱中症のなりやすさが異なる。特に梅雨明け直後は、体が暑さに慣れていないため熱中症になる人が多いと言われているという。そこで、本サービスでは、過去の熱中症搬送者数とWBGTとの関係を分析した結果から、時期やエリアを考慮した新しい熱中症危険度を提供する。

本サービスは、クラウドを経由してAPIなどでデータを提供するため、企業システムとの連携が容易だ。企業は数地点から全国約38万地点まで、必要な地点の緯度経度を設定しておくことで、任意のタイミングでデータを自動取得することができる。取得データは、熱中症への注意喚起や関連商品の販売促進など、アイデア次第で様々な用途に活用できる。例えば、保守作業や工事の現場やイベント会場では、熱中症レベルが“厳重警戒”レベルになる前に、作業員やスタッフ・観客に休憩や水分補給を推奨し、扇風機を多めに稼働させるなど、暑さから身を守るアクションにつなげることができる。また、企業システムと連携することで、“注意”レベル以上が予測される時間帯にミスト装置やエアコンなどの冷房器具を自動で稼働させることもできる。さらに、企業は熱中症搬送者のデータベースと組み合わせることで、AIを用いた搬送者数の予測システムなど新たなシステムの開発にも活用できる。

この他、食品・飲料メーカーや、コンビニ・スーパーなどの小売事業者の場合は、企業のアプリを通して、“警戒”レベル以上に該当する人へピンポイントに、スポーツドリンクのような熱中症対策ドリンクやグッズの購入でスタンプ2倍や割引のクーポンを配信することも可能だ。

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