三井住友銀行、ブロックチェーン活用による貿易取引プラットフォーム「Marco Polo」の国内での取扱を開始

株式会社三井住友銀行は、Marco Polo Network Operations(Ireland)Limited社(以下、Marco Polo社)が開発する貿易取引プラットフォーム(「Marco Polo」)に2018年3月より参加し、貿易金融のデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいるが、今回、Marco Polo社とプロダクションライセンス契約を締結した顧客企業とともに、「Marco Polo」上で、クロスボーダー貿易売掛債権流動化取引を実行し、国内での取扱を開始したと発表した。

貿易業務は、未だに複数の当事者間で紙書類の授受を含む煩雑な業務プロセスが存在し、デジタル化による効率化が遅れているとされる分野だったが、新型コロナウイルスの流行拡大の影響もあり、デジタルトランスフォーメーションによる顧客の業務プロセス見直しへの機運が高まっているという。そのような状況下、同行では、2021年4月にMarco Polo社に邦銀初の出資を行い、「Marco Polo」の開発を支援するなど、ブロックチェーンを活用したデジタライゼーションの取組に注力してきた。

海外と貿易を行う企業が輸出貿易債権を資金化する貿易金融取引は、有効な資金調達手段として増加しているが、そのために必要となる個別の輸出取引の書類や情報を取り纏めるための準備作業は、時に煩雑となり、制約要因となり得るものだったという。それに対して、貿易取引プラットフォーム上での貿易金融取引は、これまで煩雑な手続により顧客にとって貿易金融の対象とならなかった貿易取引さえも事務作業の効率化を通じて、貿易金融の対象にすることを可能にするという。

三井住友銀行は、2019年1月に取り組んだ実証実験以降、「Marco Polo」を採用した実取引に向けた準備を進めてきた。今回の実取引を足掛かりとし、効率的な貿易金融へのアクセス整備、世界中に広がる貿易金融デジタルプラットフォームおよびその参加企業との連携、デジタルトランスフォーメーションの支援等、顧客の業務環境が激変する中でのソリューション提供を高度化するとのことだ。

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