「フェムテックに関する意識調査」の結果が公開

株式会社エムティーアイが運営する「ルナルナ」では、定期的にサービス内で意識調査を行い、「ルナルナ通信」として発信している。ルナルナ通信は、今回、50号という節目を迎えた。50号では、急速に生活のなかで存在感を増し、国や多くの企業も注目する「フェムテック」を特集する。ルナルナユーザーはフェムテックにどのような印象を持ち活用しているのか、また不安や疑問に思っていること、期待していることについて詳しく調査した。

・過半数が「フェムテック」という言葉を知らない。意味も含めて知っている人は1割ほどに。

Q. あなたは、フェムテックという言葉を知っていますか。
まず「フェムテック」という言葉を知っているかを聞いてみると、「意味も含めて知っている」は15.3%で、「知らない」52.4%が最も多い結果となった。「言葉だけ知っている」「どこかで聞いたことがあるような気がする」という人は合わせて3割以上となり、認知度にばらつきのあるテーマであることがわかる。また、「意味も含めて知っている」、「言葉だけ知っている」と回答した人へ、どこで聞いたかをたずねると「インターネットの記事」62.1%が最も多く、次いで「SNS」39.7%、「TVやラジオのニュース」38.7%だった。家族や知り合いとの間で話題になるというよりは、ニュースやSNSのなかで聞くことの多い言葉のようだ。
出典元:プレスリリース
・フェムテックのイメージにはばらつきが。2割の人は「よくわからない」。

Q. フェムテックにはどのようなイメージがありますか。(複数回答:上位5つ)
続いて、フェムテックに抱くイメージを聞いた。フェムテックという言葉を知っている人の回答としては「女性の健康をサポートするもの」53.6%が最も多く、その次に「女性の健康への理解を促進するもの」50.0%が続いた。また、フェムテックを知らないと回答した人には言葉の説明を行ったうえで同じ質問をすると、1位から3位の順位は変わらない結果となった。上位にポジティブなイメージが並ぶ一方で、フェムテックを知っている人を対象とした結果にも4位には「よくわからない」24.8.%がランクインしており、言葉は知っていても漠然としたイメージしかない人も少なくないことがわかる。
出典元:プレスリリース
・フェムテックサービスを利用したことがある人は4割。生理日管理アプリが1位。

Q. 実際にフェムテックサービスを購入および利用したことはありますか。
ここからは、フェムテックを知っていると回答した女性を対象に、商品やサービスについての認識を深掘りした。実際にフェムテックサービスを購入および利用したことがあるかをたずねると「利用したことがない」41.2%が最も多い結果となった。

Q. 購入・利用されたサービス・商品を教えてください。(複数回答:上位3つ)
購入・利用したことがあると回答した女性を対象に、どのようなサービス・商品だったかを聞くと、1位「生理・月経周期の予測(生理日管理アプリなど)」86.6%、2位「生理用品(月経カップ、吸水ショーツなど)」59.4%となった。
出典元:プレスリリース
・8割以上が「フェムテックは自分にとって必要」と回答。サポートが欲しいのは生理だけじゃない。

Q. フェムテックサービスには、自分にとって必要なサービスが含まれていると感じますか。/Q. (「思う」と答えた方へ)どのようなサービスが、自分にとって必要だと思いますか。(複数回答:上位5つ)
このようなフェムテックサービスについて、自分にとって必要なものが含まれていると思うかをたずねると「とても思う」21.5%、「思う」61.6%となり、合計すると8割以上の人がフェムテックサービスは必要だと感じていることがわかった。「とても思う」「思う」と回答した人へ、どのようなサービスが必要かを聞くと1位「生理・月経周期の予測サービス」82.7%、2位「生理用品(月経カップ・吸水ショーツなど)」73.5%となった。また、購入・利用率の結果では上位に入っていなかった「更年期ケア関連」30.6%、「骨盤ヘルスケア」24.4%がランクインしていることなどから、今や幅広いアイテムが開発されており、認知度にかかわらず自身に必要なフェムテックサービス・商品を選択し、それぞれの場で活用できていることがうかがえる。
出典元:プレスリリース
出典元:プレスリリース
・フェムテック利用者の9割が、不安や悩みが改善されたと回答。

Q. サービスや商品を利用して、自身が気になっていた不安や悩みが改善したと思いますか。 
さらに、フェムテックサービスや商品を利用し自分の不安や悩みが改善したと思うかをたずねると「とても思う」20.2%、「思う」71.3%となり、合計すると9割以上の人がフェムテックによって悩みや不安が改善されたと答えた。
出典元:プレスリリース
具体的にどのような点で改善を感じたかについての自由回答の一部は以下の通り。
「生理日予測のおかげで、メンタルが不安定な時もそういう時期と割り切ることができるようになって良かった。 吸水ショーツは生理の始まりそうなときも不安が減った」
「最近は、色々な種類の生理用品があるので、その時の自分の状況によって使いやすい物を選ぶ事が出来、快適に過ごせる。また仕事でなかなか病院に行く時間が取れないので、排卵検査薬の存在はとても心強い」
「以前は生理の周期に関心がなく、いつ頃生理が始まりそうかなんとなく予測していたので、漏れたりナプキンを持ち合わせてなかったりと失敗することが多かった。アプリで管理し始めてからほぼ正確な予測で、生理での失敗が大幅に減った。また病院で生理周期や最終月経を聞かれても失念して困ることがなくなった。排卵日や基礎体温もアプリ管理にしたことで不妊治療でタイミングをとる時に排卵日がわかりやすくなった」
「月経カップで夜の漏れがなくなって温泉にも入れるようになったのが画期的です」
「購入はないがセルフプレジャーにとても興味を持った。選びやすいし、購入しやすそう」

・過半数がフェムテック迷子。「本当に自分に合うサービスがわからない」。

Q. フェムテックサービスや商品を選ぶ際に、困ったり悩むことはありますか。/Q. どのような理由で困ったり、悩みますか。(複数回答)
一方で、フェムテックサービスや商品を選ぶ際に、困ったり悩むことがあるかを聞いてみると「とてもある」9.5%、「ある」48.3%と、過半数の人が悩みを伴っている実態が明らかになった。悩みの内容としては「どのようなサービス・商品が自分に合っているかわからない」86.0%が最も多く、次いで「本当に効能・効果があるかわからない」52.7%、「商品の安全性がわからない」38.3%などが続いた。また、自由回答では「商品ごとの違いがわかりづらい」、「買うのに勇気がいる」などの声もあがった。
出典元:プレスリリース
・フェムテックサービスの壁は、購入方法・場所の複雑さ。過半数が、サイトやアプリで購入。

Q. フェムテックサービスを購入したり利用したりしたことがない理由を教えてください。(複数回答)
フェムテックサービスや商品を購入・利用した経験のない人へ、その理由をたずねると「購入できる場所や方法がわからなかったから」42.7%が最も多くなった。購入・利用経験のある人がサービス・商品を購入した場所としては、「ウェブサイト」51.1%が最も多く、次いで「専用アプリ」50.7%だった。本調査では、購入・利用経験のあるサービスとして生理日管理アプリが1位だったため、購入経路としてウェブサイトや専用アプリが上位になるのは当然と言えるという。一方で、生理日管理アプリ以外のサービス・商品に絞って回答を見てみると、実店舗での割合は高くなったとのことだ。
出典元:プレスリリース
百貨店やショッピングモールなどの実店舗にてフェムテックサービス・商品が扱われることについてどう思うかをたずねると、最も多い回答は「良いことだと思う」67.0%となり、その理由として「女性の健康について知ってもらうきっかけになる」40.1%があがった。

・今後のフェムテックの発展に9割以上が好意的。一方でオープンにすることに抵抗がある人も。

Q. フェムテックというサービスや商品は今後も様々な形での登場が想定されますが、サービスや商品が増えることや進化することについて、どのように思いますか。 
これまでの結果からフェムテックによる恩恵も課題も見えてきたが、今後もフェムテックは様々な商品・サービスが開発され進化していくだろう点についてどう思うか、改めて全員を対象に聞いた。結果は、「とても好ましいことだと思う」35.7%、「好ましいことだと思う」56.9%と、9割以上からフェムテックの今後の進化に好意的な声が集まり、多くの女性から期待されている領域であることがわかった。
出典元:プレスリリース
好ましいと回答した理由として集まった自由回答の一部
「自分のようにそういった情報を必要としている人はもちろん、公になればなるほど男性や今は興味がなくても将来必要になる若い世代や間違った知識を植え付けられた世代に学んでもらえる機会が増えるから」
「これまで隠すべきと思っていたことだけど、自分以外にも悩んでいる人が多くいることがわかって生きやすくなると思うから」
「話題にするのがタブーのようなイメージがあった生理や女性の健康について男性含め理解が進み、広く会話が出来る事は良いことだから」
「女性の健康は隠れて調べたりすることもあったが、それを機に自分自身の体がさらに身近に感じられるかもしれないから」
「より女性が生活しやすい社会になり、精神的にも身体的にも負担が減るのは多くの人にとってありがたいと思うから」
「そもそも性にまつわる悩みは「不便・不快で当たり前」という思い込みが多く、改善するという発想も湧きにくいので、「改善できるよ」という提案がされることで初めて悩みに気づくことが多々あります。そのため、提案にふれる機会が増えることは好ましいことに思います」
「性別関係なく生理現象の対処法が普及し、認識され当然になる事が不可欠。羞恥心を持つ必要がない世界にしたい」

一方で、「あまり好ましいことだと思わない」「好ましいことだと思わない」と回答した人からは以下のような自由回答が寄せられた。
「個人的にサービスを受ける事は自由だと思うが、デリケートな問題だと思うのでオープンな感じの雰囲気は好ましくない」
「生理アプリなど、ものにより補助的に使用するなら良いと思います。選択の幅が増えることでそれに頼りきり自分だけの身体本来の感覚がわからなくなっている世代が出てくることが心配でもあります」
「生理が楽になったり、女性の心と体にとって良い物が開発・販売されることは非常に良いことだと思う。これからもそうあって欲しい。しかし、男性や子供達など不特定多数の人の前で生理の話題が出ることは避けて欲しい。(中略)ニュースやネットやお店など、様々な人の前で生理のことが話され、権利を主張し、そうすることが正しく多くの女性が望んでいること、とされることに非常に大きな違和感と怒りを感じていました」

・更年期、PMS、妊活etc…。フェムテックによって解決したい悩みは尽きない。

Q. フェムテックサービスや商品を通して、解決したいカラダやココロの悩みはありますか?
最後に、フェムテックを通して解決したいカラダやココロの悩みがあるかをたずねると、「ある」51.0%と、過半数の人が何らかの悩みを抱えていることが明らかになった。具体的な悩みとしては「更年期障害」、「PMS(月経前症候群)」、「妊活・不妊関連」、「性交痛」、「デリケートゾーンのケア」などが自由回答として多くあげられた。
出典元:プレスリリース
調査実施時期:2021年12月24日(金)~2022年1月4日(火)
調査方法および人数:『ルナルナ』、『ルナルナ 体温ノート』、『ルナルナ ベビー』にて調査 10代以上の女性:3,123名

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