建設業界のDXを促進するスマートヘルメットシステム「CrossWare」の実証実験が開始

株式会社Borderlessは、2014年より開発を行ってきたCrossHelmet(クロスヘルメット)によって培った技術を応用し、建設現場におけるDX推進のためのソリューション、CrossWare(クロスウェア)の製品テスト、および実証実験を開始すると発表した。

クロスウェアは2020年より開発に着手し、繰り返し仕様検討を行ってきた。パートナー企業へのヒアリングとフィードバックを得ながら、並行して現場作業の効率化と安全性の向上を目的としたアプリケーション開発を行ってきた。クロスヘルメットのために開発されたヘルメットOSをベースに、現場作業向けに最適化を行い、優れたエッジコンピューティングを可能にする。国内において安全ヘルメットを着用して作業に従事する労働人口は約1400万人と推定されており、まだデジタルツールの活用が充分に進んでいない業界に向けて、デバイスおよびクラウドサービスの提供をスタートするとのことだ。

クロスウェアは、遠隔臨場の効率を促進させるツールとしての利用を主に想定して設計されており、国土交通省が定める「令和3年度における遠隔臨場の試行について」に示されるカメラ機能仕様に準拠している。また、ヘルメット自体がネットワークに接続することにより、撮影される映像ファイルはそのまま即座にクラウドへアップロードされる仕組みになっている。その他にヘッドアップディスプレイ、6軸センサー、コンパスセンサー、GPS、スピーカーマイクユニットなどが組み込まれているため、現場作業における様々なデータ収集を行うことが可能になっている。これらデバイスによって得られるデータをクラウド上に常時アップロードしていくことで日々得られるデータを蓄積し、現場の把握や業務効率の改善、安全性の向上、事故の防止といった取り組みに役立てていくことができるという。クロスウェアによって得られるデータには、①動画 ②静止画 ③音声 ④テキスト ⑤位置情報 ⑥温度 ⑦高度などがある。動画と位置情報を組み合わせたデータの保存、テキストファイルと画像を紐づけたデータ保存を行うことにより、断片的に保存されていたデータをクラウド上でより体系的に、網羅的に管理していくことが可能になるとのことだ。
出典元:プレスリリース
ヘルメット本体を除いたモジュール重量は250gに満たず、軽量に設計されているため頭部への負担が少なく、クロスウェアの機能を頭上でオンにしながら両手を使って効率的に作業に集中することができる。バッテリーは世界で始めて実用化されたリチウムセラミックバッテリーを使用しており、万が一の落下や火災などの事故の際にも安全性を発揮する。機能操作は静電容量式タッチパネルを使用して行うため、シンプルで直感的な操作が可能だ。現場作業のどのような悪条件においても、ストレスなく必要な機能を呼び出すことができる。物理的な距離や時間を超えてデータを管理し、現場のインテリジェンスを集約し、従事する人々のワークスタイルを一新していくことが、クロスウェアおよびBorderlessの目標とのことだ。
出典元:プレスリリース

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