ヤマハ、スマートフォンで利用できる業務用インターホンサービス「スマホでインターホン」を開発
2022/7/7
ヤマハ株式会社は、言語や聴力への不安がない音のユニバーサルデザイン化社会の実現を目指す「SoundUD」の取り組みの一環として、スマートフォンで利用できる業務用インターホンサービス「スマホでインターホン」を開発したと発表した。また、2022年7月6日に京都鉄道博物館で開催された「SoundUD展示会in京都」で先行体験会を実施した。
そこで同社は、専用機がなくてもスマートフォンで利用でき、どこに行っても同じUI/UXで係員と対話できるインターホンサービスを開発した。本サービスは、音声での対話だけでなく、キーボード入力による文字でのやり取りや自動翻訳機能で多言語化にも対応するなど、ユニバーサルデザインに配慮しており、外国人や聴覚障がい者も利用できる。また、電源不要のSoundUDトリガーボードを貼るだけで導入できるため、大掛かりな工事も必要なく、導入や運用コストを大幅に削減することができる。さらに、手軽に設置できることで、さまざまな用途に活用できる。例えば、ホームセンターや家電量販店では、売り場ごとにトリガーボードを設置すれば、遠隔の専門スタッフにより複数店舗の一括応対も可能になる。他にも、無人店舗や無人カウンターからの問い合わせ対応、自治体の支所や出張所の遠隔応対など、業界を問わず活用できるとのことだ。
■「スマホでインターホン」サービス概要
「SoundUDトリガーボード」にスマートフォンをかざすと、専用アプリがなくても係員に接続され、対話ができる。利用者自身のスマホを使用するため、非接触でウィズコロナの時代にも安心だ。なお、トリガーボードの位置がわからない視覚障がい者は、案内音声付近で「おもてなしガイド」アプリを立ち上げると、サービスに自動で接続することもできる。
音声による対話だけでなく、キーボード入力による文字でのやり取りも可能で、騒音の大きい環境下や、音の聞こえづらい高齢者や聴覚障がい者も利用できる。自動翻訳機能による多言語化にも対応し、外国人も利用できる。さらに、係員からはメッセージだけでなく任意のURLの送信も可能で、利用者はウェブ上の構内マップや施設の情報などに簡単にアクセスできる。
独自開発のボット機能を使えば、利用者は係員の応対を待たずとも、問い合わせ内容を選んで回答を得ることができる。ボットによる一次対応が可能なため、係員への問い合わせ件数の削減など、応対業務の省力化にもつながる。また、周囲の状況を利用者のスマホのカメラで映して係員に共有できる機能も搭載し、より円滑な応対が可能になる。係員の受信機は一般的なタブレットで利用できるため、各施設や、本部集約、在宅ワークなどあらゆる場所で柔軟に応対できる。