GAFAとBATHが注目される理由とは?急速成長した背景を解説
2022/2/6
Google、Apple、Facebook、Amazon――。いまや世界中にそのサービスを届け、新たなインフラとも言える存在になっているアメリカのメガテック企業たち。それぞれの頭文字を取ったこれらの総称「GAFA」は、いまや一般的なビジネス用語となっています。
しかし、一方で「BATH」という呼称については、聞き馴染みの無い方も多いのではないでしょうか?今回は、「GAFA」に匹敵する影響力をもった存在として注目される「BATH」を詳しく解説していきます。
Contents
- GAFAは知っていてもBATHを知らない人は多い
- 読み方は「バス」急成長する中国のIT企業群
- BATHの企業ごとの特徴
- B:バイドゥ
- A:アリババ
- T:テンセント
- H:ファーウェイ
- BATHが注目されている理由とは?
- GAFAを猛追している
- 日本企業と比較すると圧倒的な差がついている
- 今後は世界に進出していく可能性がある
- GAFAとBATHについてさらに詳しく知るためには
- ビジネス書籍「GAFA×BATH米中メガテックの競争戦略」
- GAFA×BATHの戦略が分かりやすく解説されている
- プラットフォーマーとしての今後の展望を理解できる
- BATHが急速成長することになった背景
- 国家全体で技術革新に取り組んでいる
- スピード感を重視して挑戦している
- 活発な企業間交流がある
- 失敗が受け入れられやすい環境が醸成されている
- 社員同士が切磋琢磨する環境
- 優秀な人材が集まる環境
- BATH出身者の話が聞けるイベントが多い
- GAFAが成長している理由も知っておこう
- とにかく市場が大きい
- 多様な人材が集まっている
- 積極的な投資をしている
- 果敢に挑戦する企業文化
- GAFAとBATHの関係性や動向を注視しよう
GAFAは知っていてもBATHを知らない人は多い
参考記事はコチラ
読み方は「バス」急成長する中国のIT企業群
以下の4社の頭文字を取って作られています。
B:Baidu(バイドゥ)
A:Alibaba(アリババ)
T:Tencent(テンセント)
H:Huawei(ファーウェイ)
BATHの企業ごとの特徴
B:バイドゥ
世界最大の検索エンジンといえば、もちろん「Google」ですが、中国では、大陸全土のインターネット網に大規模な情報検閲システム「グレートファイアーウォール(金盾)」が敷かれており、Googleなどの海外のネットサービスを自由に利用することができません。そのため、百度の検索エンジンが、パソコン・スマートフォンともに圧倒的なシェアを占めているのです。
A:アリババ
主にCtoCの取引が中心となる電子商取引サイト「淘宝網(Taobao.com)」や、BtoCの取引が中心となる「天猫Tmall.com」も運営しています。
また、電子マネーサービス「支付宝(Alipay)」も運営するなど、中国経済のデジタルシフトをけん引する存在でもあります。
T:テンセント
テンセントは、「WeChatPay(微信支付)」という決済システムを独自にもっており、アリババの「Alipay(支付宝)」と並んで、中国における2大決済サービスとなっています。また、WeChat上には、様々なミニアプリがあり、ユーザーはWeChatさえスマホにダウンロ―ドしておけば、ネットショッピングや、商品・サービス購入、電気・ガス・水道、公共サービスの支払いに至るまで、あらゆるシーンで活用できるのです。身分証機能などもあり、まさに中国におけるインフラとなっています。
H:ファーウェイ
一方、この数年は米中の貿易摩擦などの影響もあり、アメリカに「ファーウェイ製の電気通信機器が安全保障上の脅威である」と指摘され、禁輸措置が講じられたことから、国際的にも、信頼性に嫌疑がかけられています。
製品の輸出に影が指す状況ではありますが、中国国内においては以前、インターネット網を支える企業として存在感を持っており、5Gなど次世代通信網の普及をけん引しています。
BATHが注目されている理由とは?
挙げられます。
2020年6月末時点での世界の時価総額ランキングを見てみましょう。
1位:サウジアラムコ(サウジアラビア):1,720.2億ドル
2位:アップル(米国):1,581.165億ドル
3位:マイクロソフト(米国):1,543.306億ドル
4位:アマゾン・ドット・コム(米国):1,376.033億ドル
5位:アルファベット(グーグル)(米国):966.497億ドル
6位:フェイスブック(米国):646.946億ドル
7位:テンセント・ホールディングス(中国):619.854億ドル
8位:アリババ・グループ・ホールディング(中国):610.803億ドル
9位:バークシャー・ハサウェイ(米国):433.463億ドル
10位:ビザ(米国):375.425億ドル
その企業の価値を評価する指標である時価総額が大きいということは、現在の業績だけでなく、今後の成長に対する市場からの期待が大きいことを現しています。
GAFAを猛追している
ひとつは、市場優位性によるものです。BATHは中国という、海外企業にとっては参入障壁の高い、巨大なマーケットを独占しています。競合が少ないという点で、安定成長が見込まれているのです。
また、成長を後押しする要因として、優遇される優秀なIT人材の宝庫とされる深セン経済特区に、それぞれ本社や中核事業所をおいていることも指摘されます。
これらGAFAの急成長の要因については後ほどさらに詳しく解説していきます。
日本企業と比較すると圧倒的な差がついている
少し古いデータですが、数年前の段階で、日本企業との間には圧倒的な隔たりがあることが分かります。
今後は世界に進出していく可能性がある
すでに5GやITといった先端技術分野で、BATHとGAFAの開発競争が激化しています。日本企業においてもBATHの技術やサービスを取り入れる企業は少なくありません。
米中貿易摩擦などの影響もあり短期的に、GAFAとBATHの時価総額の差が縮まることはないかもしれませんが、両者が良きライバルとして競争していくことが、世の中の技術革新を早める役割を果たしていくでしょう。
GAFAとBATHについてさらに詳しく知るためには
学びを深めるために、両社の成り立ちやビジネスモデルをより詳しく知ることをおすすめします。ここでは、参考書籍をご紹介します。
ビジネス書籍「GAFA×BATH米中メガテックの競争戦略」
GAFA×BATH 米中メガテックの競争戦略 (日本経済新聞出版) | 田中道昭
米中新冷戦時代、
全産業のルールをこの8社が塗り替える!
◎GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)
◎BATH(バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ)
話題の米中巨大テクノロジー企業(メガテック)8社の全容と戦略を、
1冊で平易に完全理解できる初めての本!
GAFA×BATHの戦略が分かりやすく解説されている
プラットフォーマーとしての今後の展望を理解できる
GAFAとBATHを「プラットフォーマー」と呼称するときは、主に後者の意で使われます。大勢のユーザーにサービスを提供することで、膨大なデータを取得しており、それによって得られるビッグデータと、それぞれの事業の強みを掛け合わせ、さらなる革新的なサービスを生み出す好循環を実現していることが特徴です。
GAFAやBATHのプラットフォーマーとしての拡がりを予測する上でも、彼らのビジョンやミッションが何のかを理解しておくことはとても重要です。
BATHが急速成長することになった背景
国家全体で技術革新に取り組んでいる
もちろん、ベンチャーが活発なのは、深圳が経済特区に指定されているためです。深圳がハイテク都市となり、BATHという巨大企業を生み出したことは、ある意味中国の国策の成功とも言えるでしょう。
スピード感を重視して挑戦している
活発な企業間交流がある
失敗が受け入れられやすい環境が醸成されている
社員同士が切磋琢磨する環境
優秀な人材が集まる環境
BATH出身者の話が聞けるイベントが多い
GAFAが成長している理由も知っておこう
とにかく市場が大きい
GoogleやAmazonが生活する上で欠かせないサービスとなっている人も少なくはないのでしょうか?
もちろん新しいサービスを生み出しただけでなく、彼らは積極的な投資によってグローバル展開を一気に推し進めました。果敢な経営判断が実を結び、今の地位を築いているのです。
多様な人材が集まっている
積極的な投資をしている
プラットフォーマーとして拡大していくうえで、必要な技術を、時には会社ごと買収し、サービスの増強を図っています。
果敢に挑戦する企業文化
GAFAとBATHの関係性や動向を注視しよう
もちろんGAFAとBATH、いずれの企業も互いに影響しあう存在です。新たなインフラともいえる存在となった8社の関係性を正しく理解することが、これからのビジネスパーソンの必須スキルと言えるでしょう。