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スマートシティとは?具体的な取組みや課題について解説!

スマートシティという言葉を聞いたことはあるでしょうか。スマートシティは都市開発や運営を行う上では欠かせないキーワードです。取り組みや技術を知っておけば、イメージもつきやすいでしょう。今回はそんな、スマートシティについて解説していきます。

スマートシティとは

「スマートシティ」という言葉を耳にした方は多いかもしれません。なんとなく「環境に優しい街」というようなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

しかし、その概要や背景について詳しく理解している人はあまりいないと思います。スマートシティを詳しく理解することができれば、都市開発の現状を把握することができるでしょう。

以下ではそんなスマートシティの概要やスマートシティが求められる理由について解説していきます。

スマートシティの概要

スマートシティとは、IoTの先端技術を用いて基礎インフラと生活インフラ・サービスを効率的に管理、運営を行って、環境に配慮しつつ人々の生活を向上させ、継続的な経済発展を目的とした新たな都市を表します。

また、国土交通省においては「都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメントが行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区」と定義づけられています。

このようにスマートシティの概念は諸説あるものの、その多くは「エネルギーの観点で持続可能な都市」を実現する取り組みを表していることが多いです。

なぜ、スマートシティが求められるのか?

スマートシティが求められる理由としては人口が集中している都市部の負担の重さが関係しています。都市部に人口が集中すれば効率的にエネルギーを管理することや行政のサービスを向上させること、環境への配慮などが課題となります。

このような中、多くのデータを収集して都市機能を効率化させようという動きになりました。スマートシティが実現すれば先進国において従来のインフラが効率的に運用され、複数の分野が連携することによって効率的に都市の機能を向上させることが可能になります。そうした状況もあり、近年スマートシティが求められるようになったのです。

スマートシティで取り入れられる技術

スマートシティが実現されれば、様々な技術が取り入れられることになります。想定される技術としては以下のようなものがあります。

1.5Gやレーザーなどの通信ネットワークとセンシング技術
2.避難施設配置シミュレーションなどの分析予測技術
3.3次元位置情報などのデータプラットフォーム技術
4.共有化などのデータ活用技術
5.ドローンなどの応用技術

このような技術がスマートシティに導入され、活用されることになるでしょう。

スマートシティ開発にまつわる日本の取組み

スマートシティの開発は世界中で行われていますが、もちろん日本においても様々なことが実践されています。以下ではスマートシティ実現に向けた日本における取組みについてご紹介していきます。

トヨタ自動車の取組み

トヨタ自動車株式会社においては「コネクティッド・シティ」という実験都市を開発するプロジェクトが発表されており、実際に生活に対して最先端の技術を導入し、検証を行うための都市開発が行われています。

このプロジェクトで開発される街は「Woven City(ウーブンシティ)」と名付けられており、様々な技術を盛り込んだ都市開発が計画されているのです。

ウーブンシティにおいて用意される道路は3つに分けて建設され、車両専用の道路、歩行者や移動支援機器が移動する道路、公園歩道のような歩行者のみが使用する道路となっています。

この他にも、「e-Palette」という完全自動運転の機械が人の輸送や荷物の配達などを担当しており、時には移動式の店舗としても機能することになる点が大きな特徴です。

ウーブンシティに住む人々はAIによる健康チェックを受けることになり、様々な面でこれまでの街とは異なった生活を送ることができる計画になっています。

福岡県北九州市の取組み

福岡県の北九州市においても「北九州スマートコミュニティ創造事業」というエネルギーマネジメントの分野で注力された計画が2010年から2016年の間に行われていました。この計画ではエネルギーの最適化に効果的な技術が導入され、省エネ装置を活用することによって10%ほどの省エネ効果を実現しています。

また、同じく北九州市の小倉北区、城野地区においては「城野ゼロ・カーボン先進街区形成事業」が行われています。
こちらの事業においては目標として「新規住宅のCO2削減率100%以上達成」が掲げられ、エネルギーは太陽光発電によって作られ、それと同時にエネルギーマネジメントシステムによる省エネを活用することで、街全体のマネジメントが行われています。

東急不動産株式会社・ソフトバンク株式会社の取組み

東急不動産株式会社とソフトバンク株式会社においても、共同でスマートシティの計画が行われています。こちらのスマートシティではリアルタイムで様々なデータを集められ、個人の位置情報や時間などと連動させることで滞在している人々の生活をサポートするアプリケーションが提供される計画となっているのです。

このスマートシティでは、建物内の映像を分析し、不審者などが検知された場合や器具の故障などが検出された場合などにはスタッフに通知が行われ、迅速な対応を行うことが可能です。また、混雑状況を取得して代替手段の案内を行うことができたり、通勤時間の提案を行うことができるなど、幅広く活用することができます。

スマートシティ開発にまつわる海外の取組み

上記ではスマートシティについての日本の取組みを解説しましたが、海外でも様々なことが実践されています。以下ではスマートシティ実現に向けた海外の取組みについて解説していきます。

米国における取組み

アメリカのニューヨーク州はスマートシティの先進地域として知られ、「NYCグリーンニューディール」といったパリ条約に規定される水準を超えた温室効果ガスの削減を目標とする計画が推進されています。

その内容としては2030年までに30%程度の温室効果ガスの排出量を削減するプランがあり、そのために140億ドルほどの投資を実施して建築物改修や再生エネルギーの拡大などを行う予定です。

さらに、全ての大型建築物において温室効果ガス排出量の削減を義務化したり、新規ガラス建築を禁止し、市の電力を100%クリーン化することなどによって、2050年度までには炭素の収支ゼロを目指すことも目標としています。

ヨーロッパにおける取組み

ヨーロッパでも様々なことが実践されています。イギリス・ロンドンでは2025年までにCO2を60%削減する目標が掲げられ、風力発電や分散型発電をはじめとする5つのテーマについて実験が開始されました。これらの実験結果を参考にしてスマートシティのエネルギーインフラを構築することを目指しています。

また、デンマークにおいては自転車利用が促進されています。デンマークの多くの道路には自転車用のレーンが整備され、多くの人々が自転車によって通勤や通学を行っています。自転車利用の他にも風力発電の比率を高めるなど、省エネルギー都市の開発に向けて取り組まれているのです。

アラブ首長国連邦における取組み

ドバイにおいてもスマートシティの実現に向けた計画があります。内容としては「スマートドバイ2021」という、ドバイを世界で最も幸せな都市にするためのプロジェクトが進められているのです。

こちらの計画は遠隔医療やドローンを利用したタクシーの導入、オンラインでの支払いができる機能など、ICTを効率的に活用することでスマートシティの実現を目指しています。

また、ドバイでは警察組織にも注力されており、ドバイ警察ではドローンが用いられた自動運転式のパトカーが利用されています。そして、赤外線画像装置やレーザースキャナーなどを駆使して容疑者の捜索に役立てています。

この他にも、2017年には「Robocop」というロボット型の警察官が導入されるなど、ドバイでは様々な施策が行われているのです。これらのことを実践し、2030年までには25%の警察業務を自動化することが目指されており、スマートシティの実現の一環として注目されています。

スマートシティの課題

上記のように、スマートシティを導入すれば環境にも優しく、人々の生活をより豊かにできる可能性があります。しかし、このように便利なことも多いスマートシティですが、もちろん課題も多く存在しているのです。以下ではスマートシティの具体的な課題について解説していきます。
スマートシティの課題
・監視状態になる
・データが独占される可能性がある
・セキュリティ面での課題
・コスト面での課題

監視状態になる

スマートシティにおいては、そこに住む人々の健康状態や位置情報など、様々な情報を可視化することができます。そのため、利便性の高いサービスが受けられるというメリットもありますが、監視に近い状態になることも事実です。

スマートシティを実現するためには、例えばその街に住む人々の水の使用量や住民の行動パターン、空気の質などのあらゆるデータを収集することで街づくりを進める場合があります。

これらの実践は環境に優しく、人々が快適に暮らす上で必要な作業ではありますが、データを集めるには各通りや建物の内部にセンサーを設置して生活を監視することになるのです。つまり、日々の行動を誰かに監視されることを意味しています。

このように、スマートシティは住んでいる人々にとって非常に便利な街かもしれませんが、監視状態になる危険性は課題の一つと言えるでしょう。

データが独占される可能性がある

データが独占される可能性があることも、スマートシティの課題の一つです。現代ではSNSやインターネットを通じて様々な情報を閲覧したり、発信したりしています。そしてそれは行動履歴のデータとして蓄積されているのです。

収集された行動履歴のデータは、企業のセールスやサービスを開発する上で参考になります。インターネットを利用して人のつながりが増えるほど、データを持っている企業は有利になるでしょう。

スマートシティにおいては住んでいる人々の情報が日々集められていきます。情報量がIT企業などの一つの企業に集中してしまうと、その他の企業は新規参入が難しく、大手の企業にばかり利益が出てしまう危険性があるのです。

スマートシティは利便性が高い反面、このようにデータの独占につながる可能性を秘めていることも大きな課題でしょう。

セキュリティ面での課題

スマートシティにおいてはセキュリティ面の課題もあります。ロシアのコンピュータセキュリティ企業のKaspersky Labの調査によれば、スマートシティで導入されたスピード違反を取り締まるためのカメラの大半が容易にハッキングできる状態であったと報告されており、セキュリティの脆弱性が露見しているのです。

このような例はスマートシティの実現を焦るあまりに安全性を確保することが後回しにされている可能性があることを意味しています。

現代では様々なハッカーが企業の管理システムに侵入したり、家電機器の動作を止めるなどといった被害も多く存在しており、スマートシティにおいて人々の生活が通信網によってつながればハッキングされるリスクも高まることになるでしょう。

コスト面での課題

この他にも、コスト面での課題も存在しています。スマートシティを実現するためには様々なテクノロジーが必要になりますが、利用されるテクノロジーは地域によって異なります。そのため、導入や開発を行う際にどれほどのコストが発生するのか分からないという問題があるのです。

無駄を無くして効率的なサービスを提供するためには、loTといったテクノロジーを多くの人が日々利用しているサービスなどと組み合わせなければなりません。そうなると、電車やバス、電気や水道などを整える必要があるため、多額のコストが掛かることが予想されます。

スマートシティを導入すれば利便性は高まるかもしれませんが、このようなコスト面での課題を抱えているのです。

まとめ

上記のように、スマートシティは非常に便利である反面、様々な課題も存在しています。監視状態になってしまうことや、情報が独占されてしまうことなどの課題をどのようにクリアしていくかが大切になるでしょう。

スマートシティを導入すれば、環境に優しいことや人々の生活を豊かにできることは確かですが、そのような利便性の高さだけに着目するのではなく、直面している課題や問題点などを踏まえて都市開発の現状を捉えることが重要です。

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