プラットフォーマー研究

Instagramの活用事例から見る「モバイル時代の消費者トレンド」

企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化が待ったなしの状況を迎えている中、2020年2月7日に東京・渋谷で、5GとDXをテーマとしたカンファレンス「DX Drive 2020」が開催された。今回は「5G時代の動画最前線」というテーマで行われたセッションから、Instagramの変化と活用から見える、モバイル時代の消費者トレンドについて、Facebook Japanの丸山祐子氏が解説した模様を紹介する。

※この記事は、セッションの内容を一部、編集、抜粋してお届けしています。

8割のユーザーは動画でもスマホを横にしない

みなさんこんにちは。Facebook Japanの丸山です。「モバイル時代における消費者 Instagramの変化と活用」についてお話させていただきます。実はこう見えましてもFacebook Japanでの社歴が一番長く、現在はeコマースやトラベルのお客様に、FacebookやInstagramをどのように活用すればいいのか、というソリューションチームのマネージャーをしております。

時代の変化に応じて、みなさまが使われるデバイスは変わってきたと思います。同じようにFacebook、Instagramというサービス自体も、みなさまの生活の変化に応じて変わってきました。テキストのやり取りがスマートフォンの台頭でイメージ中心になり、さらに動画、今ではAR・VRの世界に入ってきています。そこでFacebook、Instagramにおいても事業の拡大を行っております。

現在、発表させていただいているFacebookのファミリーアプリの月間利用者は、グローバルで約29億人です。ファミリーアプリにはAR・VR事業のOculusもございます。今日はその中でInstagramがどのように消費者のトレンドを捉えているのか、についてお話します。

デジタルの大きな流れで言うと、デスクトップからモバイルへとトレンドが移り、動画もテレビからモバイルビデオへとシフトしました。さらに我々が次に捉えているトレンドは、「フィードからストーリーズへ」というものです。以前はコンテンツを流し見する「フィード(Feed)」が主に使われていましたが、今では「ストーリーズ(Stories)」という早く手軽に投稿できる形態をネットトレンドと捉えています。

もうひとつのトレンドは、「GO VERTICAL」 。つまり、モバイルのクリエイティブが圧倒的に縦型になってきました。数字を見ていただければわかるように、モバイルユーザーがデバイスを縦型のまま使用する割合は、現在では90%に達しています。動画を見る際にデバイスを横にしないモバイルユーザーの割合も、82.5%となっています。

ここまではグローバルのトレンドですが、特に日本のInstagramの使われ方の特徴は、検索がテキストからビジュアルになってきている点です。日本はグローバルと比較してもハッシュタグ検索が非常に使われている国であり、これをいかにマーケティング活動で使っていくのかがポイントになっています。

つまり、今の時代は「“ググる”から“タグる”へ」ということで、イメージでの検索が増えています。Instagramは今まで「発見のメディア」という意味合いが強かったですが、現在は商品やサービスを検索するとか、購入の検討に使うというような、発見だけでなく、さまざまな購入フェーズで使われるプラットフォームになってきております。消費者のデジタルの使い方も変わってきているので、Instagramの使われ方も変わってきているということでございます。

Instagram内で試着や決済もできるようになる

では、Instagramはどのように変わってきたのか。簡単にご説明します。

Instagramには「大好きな人や大好きなことと、あなたを近づける」というミッションがあります。すべてのプロダクト開発は、このミッションのもとに行われています。

Instagramに「アーティスティックな写真メディア」というイメージを強く持っている方も少なくないと思いますが、2010年にサービスをローンチしたときは、実際に画像だけをアップできるプラットフォームでした。しかし、スマートフォンが台頭するにあたり、ユーザーの「よりニッチなイメージも上げたい」という要望に応えるべく、動画サービスも始めました。

さらにInstagramは2016年、「ストーリーズ」と呼ばれる24時間だけコンテンツを表示できる全画面表示のサービスもスタートしました。こちらは爆発的な人気となっておりまして、日本ではデイリーアクティブユーザーの70%が毎日使っている機能となっております。

また、商品展開をさらにリッチにして参りまして、今では「IGTV」という長尺の動画をアップできる機能であったり、「Instagram Shopping」という実際にお買い物ができる機能もローンチしております。みなさまのニーズの変化に合わせて、ユーザーがより好きなこと、より好きな人に近づけるサービスを展開してきました。

例えばInstagram Shoppingでは、投稿写真の中の商品にタグを付けることができまして、それをクリックしていただくことで、それぞれの商品詳細ページに飛ぶことができます。こちらの機能も我々が非常に注力しているもので、実際に買える方法をよりリッチにしていくために新しいサービスを始めております。

現在、Instagram内で購入まで完結する、「チェックアウト」の機能をアメリカでテスト中です。近い将来、日本でもInstagram内で決済ができるようになる予定です。

もうひとつご紹介させていただきたいのは、Instagram内でノーティフィケーションを送る機能になります。例えば、靴が何月何日に発売されますと広告を出して、それにノーティフィケーションを付けると、「間もなく発売されますよ」と送ることができます。

そして最後はInstagram内で実際に商品を選び、それを試していただける機能です。例えばリップであれば、どの色がいいか選ぶと、その商品をカメラのAR機能を使って付け替えすることができ、気に入ったらその場で購入もできます。これも現在テスト中の機能で、日本でも導入予定でございます。

我々は画像メディアから始まり、今では買い物もInstagramで終えることができるというように、サービス内でやれることが複雑化していきました。それもユーザーを大好きな人、大好きなことにより近づけるというミッションを実現するための展開です。

オフィシャルで発表しておりますが、Instagramは本当に日本で大人気のプラットフォームとなっておりまして、US以外にも日本にプロダクトチームを設けております。日本のみなさまにたくさん使っていただき、たくさんの要望をいただくことで、さらに使っていただける機能を開発していく所存です。ですので、たくさんのフィードバックをいただければと思っております。

Instagram Liveで商品を紹介すると売れ行きが変わる

Instagramがどう変わってきたか、という話をさせていただきました。一方で何となくオーガニックだけで使っていると、反応があまり得られないというご経験をされた方もいらっしゃるかと思います。そんなときにInstagramは広告を活用することで、みなさまのマーケティング活動をかなりリッチにすることができます。

最初にクイズをさせていただきます。2018年、もっとも使われたストーリーズのスタンプは何だと思いますか? ハートスタンプ、質問スタンプ、ロケーションスタンプ。どれもストーリーズでよく使われるスタンプですが、この中の1位は、実は質問スタンプです。

ユーザーに簡単なアンケートもできることもあって、質問スタンプはかなり多くの企業様に利用していただております。企業が一方的に発信するだけではなく、消費者の声を吸い上げてコミュニケーションしていくことが求められるようになってきた時代の変化も背景にあると思います。

その中でクライアント様の事例をひとつ紹介します。「COHINA(コヒナ)」様というアパレルのD2Cブランドです。Instagramを非常にご活用いただいておりまして、質問スタンプやアンケートスタンプを使うことによって、より顧客との距離を縮めているお客様になります。

ショッピング機能だけでなく、オーガニックのストーリーズで質問をする、ストーリーズの広告を出す、IDTVという長尺の動画も使う、といったように、Instagramの機能を複合的に使うことによってブランドビルディングを行われています。

しかもCOHINA様は、新商品の紹介を実際の店員さんが行う「Instagram Live」を400日以上ずっと上げ続けています。「なぜ、そんなに長く?」と聞くと、「Liveで出した商品と出さなかった商品で売れ行きが全然違ったので、辞めるに辞められなくなった」とのことでした。そうやってCOHINA様は顧客と深いエンゲージメントを築き、売り上げも伸ばされています。

Instagramの広告にはFacebook社のデータが活用されている

このように上手くユーザーとオーガニックでつながることができればいいのですが、やはりみなさまは「リーチできる範囲に限界がある」という課題にぶつかることが多々あるかと思います。我々もクライアント様に会う中で、「フォロワー数を獲得するためにはどうしたらいいのか」という相談を受けるのですが、Instagramはフォロワーを例えば10万人獲得できたとしても、もしターゲットがF1層だとするなら、そのターゲットはフォロワーの0.1%程度しかいないと考えてください。

その課題を解決するため、インフルエンサーの起用を検討される方も多いかと思います。しかし、そこでリーチできるオーディエンスは、インフルエンサーのフォロワーの中で、ターゲットと重複する部分のみになります。

その中で我々がおすすめしているのが、広告の活用です。

InstagramはFacebook社の広告データを活用しており、ユーザーの年齢や性別をしっかり把握しております。もし、みなさまが広告出稿する場合は、ターゲットしたいユーザー層に、ほぼ100%に近いかたちでリーチすることができます。

このように企業様のInstagramの活用の仕方としては、「オーガニックだけやってください」「広告だけやってください」というのではなく、「機能を上手く使い分けしましょう」とお伝えさせていただいております。それぞれの使い分けについては、COHINA様の事例のように、オーガニックのページはファンになってくれている方とのつながりを深めていただくためのものだったり、ホームページのようにタグ検索で流れてくるユーザーのランディングページとして活用していただくのがいいと思います。

しかし、オーガニックだけに頼っていては、「そもそもブランドを知っている人しか来てくれない」という課題があるので、そこを広告によって上手く補完し合うことがポイントになります。

モバイル世界での1秒間は、とても長い

次に「5G時代のクリエイティブはどのようにやっていけばいいのか」ということについて、さまざまな事例からお話させていただきます。

先ほど時代はどんどん変遷しているというお話をさせていただきましたが、みなさま日々、たくさんの情報をモバイルで処理していると思います。もともとはデスクトップサービスとしてスタートしたFacebookですが、現在はモバイルがほぼ100%に近いかたちで使われています。さらにInstagramはスマートフォンのみで使われてるサービスなので、Facebook社としてスマートフォンでどのようにコンテンツが見られているのか、ということは非常に研究をしております。

そこでわかってきたのは、「モバイルの世界での1秒間は、とても長い」ということです。実際の調査によると、2001年の人間の脳の情報処理能力速度の平均値は0.3秒だったのですが、これがスマートフォンが普及した2014年になると、0.03秒にまで上がっています。つまり、スマートフォン以前はかなり咀嚼してデータ処理をしていた人も、今は一瞬でコンテンツを見るか見ないか決めているということになります。

人々の行動がそんなふうに変化してきているので、モバイルのクリエイティブもかなり変化してきました。例えば、テレビCMはオチが最後にあるものがほとんどですが、一瞬で判断されるモバイルのストーリーテリングでは、伝えたいメッセージを冒頭に持ってくることがポイントとなっています。

ほかにもユーザーのアテンションを捉える方法としては、「スピードで捉える」「伝えたいメッセージを繰り返す」といったことがあります。この会場のような大画面では目がチカチカするかもしれませんが、スマートフォン上だと、思わず「あっ」と指を止めるクリエイティブになります。

また、モーションで動きを強化することも効果的です。静止画を単に貼るより、ちょっとでも動きを加えるとユーザーの目を捉えやすくなり、指が止まるといったTIPSになります。

最後にCTA(Call To Action=行動喚起)の強化を紹介します。特にストーリーズは「SWIP UP」といって、画面の下にランディングページを設定することができます。これはクリエイティブに「SWIP UP」の文言を入れることで、ユーザーに起こしてほしいアクションを促すことが期待できます。これも広告としてパフォーマンスが高くなるTIPSだと思います。

さらに最近では通信データ容量の増加もあり、ARフィルターの活用も広まっております。スターバックスさんがハロウィンの際に行ったストーリーズでは、ユーザーがフィルターを選ぶと、自分の顔に合ったハロウィンマスクが付けられるというサービスを提供していました。

普段、たくさんのブランドがある中でユーザーと触れ合う機会を作るのは難しいと思います。そこでARフィルターなどを活用すれば、ブランドと触れ合う時間を長くすることができ、ブランディングを行うことができる。そういう事例になります。

モバイルでのブランディングは、いかにコンテンツを見てもらい、いかにユーザーとつながるか。その仕組みづくりがポイントになります。ストーリーズにはたくさんのクリエイティブ事例がございますし、我々のホームページでもさまざまな事例を紹介しております。

Instagramは現在、グローバルで約10億アカウントが登録されています。多様な要望に応えるべく機能もどんどん拡張しておりますので、画像や動画だけではなく、ショッピングやIGTVなど、さまざまな機能をご利用ただいて、みなさまのブランドビルディングにご活用いただければと思います。

駆け足になってしまいましたが、今日の私の講演は以上になります。ご静聴ありがとうございました。
丸山 祐子
Facebook Japan
Client Solution Manager Lead

大学卒業後、人材会社で法人広告営業担当に就き、その後、広告会社でソーシャルメディア営業を担当。主に、Twitter、Facebookをはじめとする新規海外メディアの日本での広告ローンチに従事。2013年5月より、FacebookのClient Solutions ManagerとしてFacebookやInstagramの広告主に対してメディアプランニング、ソリューションの提案を行う。また、広告運用に関してのサポートを行うことにより、配信の最適化などを行う。現在Instagramのスポークスパーソンでもある。

人気記事

日本5社目のユニコーンと報じられた「Opn」。世界を舞台に急成長を遂げるフィンテック企業の展望とは

日本5社目のユニコーンと報じられた「Opn」。世界を舞台に急成長を遂げるフィンテック企業の展望とは

伝説の幻獣である「ユニコーン」になぞらえて、企業価値評価額の高いスタートアップを評する言葉、「ユニコーン企業」。アメリカや中国でその数が増え続けている一方で、日本では未だ、少ない状況にあります。そんななか、2022年5月にシリーズC+ラウンドで1億2,000万ドルを調達し、日本5社目のユニコーンと報じられた企業があります。それが創業からグローバルを視野に事業を営み、東京やバンコクなどアジア6カ国を拠点とするフィンテック企業、Opn株式会社です。 さらに資金調達と同時に、ビジョンと戦略を刷新。無駄を削ぎ落し、鋭さの増した同社の成功を支える組織とプロダクトの強み、次に目指す世界について、創業者であり、代表取締役CEOを務める長谷川 潤氏にお話を伺いました。

過疎地を救う? お手伝い×旅のプラットフォーム「おてつたび」による関係人口の増加

過疎地を救う? お手伝い×旅のプラットフォーム「おてつたび」による関係人口の増加

地域活性化や地方創生という言葉が聞かれ始めて久しい昨今。UIJターン移住者に向けて補助を行っても、少子高齢化などの課題改善が難しい地域もあります。そんな多くの自治体が抱える課題に「旅」という側面からアプローチをするのが、プラットフォーム「おてつたび」です。「お手伝いをして賃金を得ながら旅がしたい」と考える方と、「人手不足を解消しながら地域の魅力を伝えたい」と考える地域の方々をプラットフォーム上でマッチングすることで、地域の課題解決や活性化に貢献しています。 今回は、おてつたびを運営する、株式会社おてつたびの代表取締役 CEOである永岡 里菜氏に、お手伝いをしながら旅をすることが地方や人々に与える価値、今後おてつたびが地方創生に対して担う役割についてお話を伺いました。

東芝の舵を取る新社長 島田太郎氏が見据える復権の鍵に、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が迫る【前編】

東芝の舵を取る新社長 島田太郎氏が見据える復権の鍵に、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が迫る【前編】

2022年3月に東芝の代表執行役社長 CEOに就任した島田太郎氏。デジタル分野のトップを務めた島田氏は、「東芝でデジタルが分かる初めての社長」として就任時から大きな注目を集めています。 昨年開催された「Digital Shift Summit 2021」では「日本企業がデジタルシフトでGAFAに打ち勝つ方法」というテーマの鼎談に立教大学ビジネススクールの田中道昭教授と、デジタルホールディングス代表取締役会長の鉢嶺登氏とともに参加し、東芝および日本企業の未来についての展望を語っています。 島田氏は、日本を代表する企業である東芝でどのような事業を強化し、どう舵取りをしていくのか。東芝が目指すDXの形や、プライバシーを最優先した次世代のデータビジネスとはどのようなものなのか? また、東芝および日本企業がGAFAに打ち勝つためにできることとは。社長に就任した島田社長が抱くビジョンに迫ります。 前編は島田氏が社長に就任してからの変化、東芝が手がけるスマートレシート躍進の理由と将来の展望、ナノエコノミーの可能性などについてお話をうかがいます。

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国企業の最新動向から、DXのヒントを探っていく本連載。今回は、ガソリン車に代わるモビリティとして期待が高まるEV(Electric Vehicle=電気自動車)と、その核とも言える自動運転技術で世界をリードする中国の強さに迫ります。前編では「EV先進国」の名を欲しいままにしているその理由を、国の政策や技術の面から探ってきました。後編となる今回は、自動車産業に参入してきた新興メーカー3社を紹介するとともに、日本の立ち位置の考察、中国が抱える課題を話題に進めていきます。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。

DX・カーボンニュートラル・量子コンピューティング。「人と、地球の、明日のために。」東芝ができること。東芝 島田太郎新社長×立教大学ビジネススクール田中道昭教授【後編】

DX・カーボンニュートラル・量子コンピューティング。「人と、地球の、明日のために。」東芝ができること。東芝 島田太郎新社長×立教大学ビジネススクール田中道昭教授【後編】

2022年3月に東芝の代表執行役社長 CEOに就任した島田太郎氏。デジタル分野のトップを務めた島田氏は、「東芝でデジタルが分かる初めての社長」として就任時から大きな注目を集めています。昨年開催された「Digital Shift Summit 2021」では「日本企業がデジタルシフトでGAFAに打ち勝つ方法」というテーマの鼎談に立教大学ビジネススクールの田中道昭教授と、デジタルホールディングス代表取締役会長の鉢嶺登氏とともに参加し、東芝および日本企業の未来についての展望を語っています。 島田氏は、日本を代表する企業である東芝でどのような事業を強化し、どう舵取りをしていくのか。東芝の考える顧客中心主義とは? 東芝の技術はカーボンニュートラルにどう寄与するのか? 島田社長が抱くビジョンに迫ります。 後編は東芝の「人と、地球の、明日のために。」という企業理念に込められた思い、島田社長の考えるリスキリングのあり方、量子コンピュータの持つ可能性などについてお話をうかがいます。

【Netflix徹底解剖】Netflix4.0、世界最先端のDX戦略を追う

【Netflix徹底解剖】Netflix4.0、世界最先端のDX戦略を追う

全世界での有料会員数が2億人を突破。飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続ける企業、Netflix。現在の利用者の中には、彼らの事業が店舗を持たないDVDオンライン郵送サービスからスタートしたことを知らない人もいるかもしれません。1997年、小さなスタートアップ企業として創業したNetflixはその後、DVDレンタルのサブスクリプション、動画ストリーミング配信のサブスクリプション、そして動画オリジナルコンテンツの配信と、デジタルを基盤に着実にビジネスを変革し、今や皆さんご存知の通り、デジタルコンテンツプラットフォームの王者へと成長を遂げています。今回の「世界最先端のデジタルシフト戦略」vol.4では、そのビジネストランスフォーメーションの変遷を立教大学ビジネススクール 田中道昭教授に徹底解剖していただきます。小さなスタートアップ企業であったNetflixがいかに王者となれたのか。その変革の奥にある秘訣とは。DXに取り組む日本企業も見習うべき一貫した姿勢に迫ります。

メンタルヘルス後進国、日本。DXはメンタルヘルスに貢献できるのか

メンタルヘルス後進国、日本。DXはメンタルヘルスに貢献できるのか

欧米に比べ大きく遅れているといわれる日本のメンタルヘルスを取り巻く環境。事実、欧米ではカウンセリングを受診した経験のある人は52%にも上りますが、日本では6%という低水準。先進国のなかで突出した自殺者数についても、厚生労働省は深刻な状況と受け止めています。 そんななか、β版での運用を終え、2022年7月5日に正式ローンチされた「mentally(メンタリー)」は、日本では敷居の高いメンタルヘルスに関する相談が気軽に行えるアプリ。株式会社Mentally 代表取締役CEOを務める西村 創一朗氏は、自身も過去に双極性障害(※)を乗り越えた経験を持っています。メンタルヘルス市場はDXによりどう変化していくのか。インタビューを通して、日本のメンタルヘルス市場の未来を紐解きます。 ※ 双極性障害:活動的な躁(そう)状態と、無気力なうつ状態を繰り返す障害。

マンガアプリ世界NO.1。急成長市場の覇権を握る「ピッコマ」の戦略

マンガアプリ世界NO.1。急成長市場の覇権を握る「ピッコマ」の戦略

8万以上タイトルの人気マンガやノベルを取り扱い、累計ダウンロード数は3,000万を超える電子マンガ・ノベルサービスの「ピッコマ」。サービス開始は2016年4月という後発ながら、23時間待てば一話を無料で読める「待てば¥0」サービスを他社に先駆けて導入するなど、新しい試みを積極的に取り入れ業界トップに君臨しています。短期間でピッコマが躍進を遂げた理由から、従来のマンガに代わる新しい表現形式である「SMARTOON」の魅力、今後のグローバル展開について、株式会社カカオピッコマ常務執行役員の熊澤 森郎氏にお話を伺いました。

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

「8割以上の精度で、赤ちゃんが泣く理由が判明」CES2021イノベーションアワード受賞。注目の日本発ベビーテック企業とは

テクノロジーの力で子育てを変えていく。そんなミッションを掲げ、泣き声診断アプリや赤ちゃん向けスマートベッドライトなど、画期的なプロダクトを世に送り出してきたファーストアセント社。「CES2021 Innovation Awards」を受賞するなど、世界的に注目を集めるベビーテック企業である同社の強さの秘密とは。服部 伴之代表にお話を伺いました。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国EV市場を席巻する、三大新興メーカーを徹底分析。脅威の中国EVメーカー最新事情・後編【中国デジタル企業最前線】

中国企業の最新動向から、DXのヒントを探っていく本連載。今回は、ガソリン車に代わるモビリティとして期待が高まるEV(Electric Vehicle=電気自動車)と、その核とも言える自動運転技術で世界をリードする中国の強さに迫ります。前編では「EV先進国」の名を欲しいままにしているその理由を、国の政策や技術の面から探ってきました。後編となる今回は、自動車産業に参入してきた新興メーカー3社を紹介するとともに、日本の立ち位置の考察、中国が抱える課題を話題に進めていきます。

デジタル戦略で生まれ変わるカインズ。ホームセンターからIT小売企業への変遷の軌跡【前編】

デジタル戦略で生まれ変わるカインズ。ホームセンターからIT小売企業への変遷の軌跡【前編】

生産労働人口の減少を受け、日本企業はいよいよ生き残りをかけたデジタル化に取り組まなければいけないと言われるフェーズに入ってきました。とはいえ、それができている企業とそうでない企業との差が激しくなっているのも現状です。 そんななか、ホームセンター大手カインズでは、40年かけて積み重ねてきたホームセンターとしてのあり方を見直し、IT小売企業として生まれ変わろうとしています。カインズでデジタル戦略本部長を務め、戦略の指揮をとる池照 直樹氏に、同社のデジタル戦略についてお話を伺いました。 前編は、カインズがどのようにしてデジタル化を実現させていったのか、具体的な取り組みを交えてお届けします。

Facebookも注目の「メタバース」とは何か? スマホ向けメタバース「REALITY」のDJ RIO氏に聞く

Facebookも注目の「メタバース」とは何か? スマホ向けメタバース「REALITY」のDJ RIO氏に聞く

Facebookが社名を変更し、中核事業に据えるほど力を入れる「メタバース」。2021年8月にはグリー株式会社が、今後2~3年で100億円規模の事業投資を行い、グローバルで数億ユーザーを目指すと発表しましたが、その中核を担うのが、グリー株式会社の子会社であり、これまでバーチャルライブ配信アプリを手がけてきたREALITY株式会社です。今回は、そんな同社の代表を務めるDJ RIO氏にインタビュー。そもそもメタバースとは何なのか。なぜこんなにも注目が集まっているのか。メタバースは、世界のあり方をどのように変えるのか。メタバース初心者のビジネスパーソンには必読のインタビューです。