デジタル最先端都市、中国・深センのスマートステーションは「顔認証」「セキュリティロボット」になっていた
2019/6/4
今最も注目されているテクノロジーのひとつ「5G+AI」。先日、深セン初の「5G+AI」体験エリアが福田駅に出現した。
今年テクノロジー分野で一番流行る言葉は何になるのでしょうか?
深センの地下鉄は率先して「5G +AI」を配置し始め、福田駅を国内初のスマート駅にする事を目指している。
5Gは「超高速」、「超大型接続」、「超低遅延」と言う三つの特性があることで、地下鉄設備に高効率、高質量、低コストのネット接続を提供できる。
体験エリアは福田駅の地下一階の南側にあり、「スマート建設現場」、「ドローン巡回」、「顔認識乗車」、「セキュリティロボット」などのインタラクティブな体験ができる。乗客はここで迅速なネット体験を楽しむことができるだけでなく、5GとAI技術が地下鉄を利用する乗客への応用について、もっと直観的に理解することができる。
「5G+AI時代はスピードが速いだけではなく、地下鉄駅の様々な場面においても応用できる」深セン市地下鉄集団情報管理センターのAIエンジニア劉暁渓さんは、顔認証、スマート分析などのAI技術を通じて、乗客が切符、或いはQRコード乗車を使わずに、改札で顔を使うことで通行することを実現し、乗車がもっと便利でスムーズになる。セキュリティロボットが人の顔を撮影し認証することで、警備員の代わりに駅を見回る。
現在、深セン地下鉄は乗客数が一日平均約50万人で、地下鉄の空間においてスマート端末が巨大な通信量を必要とし、もっと強大な技術の支えが必要である。モバイル支払い、スマートサービス設備が広範囲で運用する中で、5GとAI技術はネットの幅広さとスマート性によって、地下鉄のサービスの新たなエンジンとなるだろう。
深セン地下鉄はハイテク以外、他に何をもたらしたか?
現在までに、1つのプロジェクトは国家の優良品質工事の金賞に評価され、深センの地下鉄は既に3つのプロジェクトが魯班賞を受賞しており、7つのプロジェクトは詹天佑(中国鉄道の父と呼ばれ、その名は中国土木業界の最高賞である)賞を受賞した。
深セン地下鉄が受賞した理由をいくつかを纏めてみよう。
深セン地下鉄は、2010年に発表された『建築業界10の新技術』の中の10の大きなプロジェクトと39の小さなプロジェクトを運用し、応用成果は中国国内トップレベルに達した。
率先してイノベーション
イノベーション成果73個の中で、中国国内、世界をリードするイノベーションは6個ある。省級科学技術進歩賞6個、省級工法8個、発明特許4個、実用新型特11個を得た。研究の成果はスタンダードとなり、専門書類5冊ができた。
厳格な品質管理
37のQC課題研究を行い、施工技術の課題や従来の品質問題を解決し、工程の品質をより一層高めた。
環境にやさしい工事を行なうこと
設計から、施工、運営にかけて、節材、節地、省エネルギー、節水及び環境保護などの32のグリーン施工技術を運用した。
地下鉄11号線は運営開始以来、構造が安全で、運行が穏やかで、乗り心地がよく、定時運行率が99.97%で、累積で乗客数が2億人を超えている。
地下鉄11号線は、都心から空港までのバスでの時間に比べて30分以内に短縮し、市民の移動が非常に便利になり、深センで最も美しい、最速の地下鉄路線と褒められている。
佐々木英之
ホワイトホール深セン事務所にて10年間の中国ビジネス経験。
日本に出張すると数日で深センに帰りたくなるという「深セン通」である。