【トラベルテック4選】コロナ禍で激変する観光・旅行業界のDX最新事情
2022/4/26
「その変革に勇気と希望を」というコンセプトを掲げ、さまざまな企業のデジタルシフトに関する取り組みやサービスの背景をお届けするデジタルシフトタイムズ。その数ある記事のなかから、編集部独自の観点で「まず読んでほしい!」記事を厳選する特集企画。今回は、ゴールデンウィークを前に、観光・旅行にまつわる記事を四つご紹介します。
コロナ禍で大打撃を受けた観光・旅行業界に、回復の兆しがみえつつあるようです。先日発表されたJTBの旅行動向アンケートによると、今年のゴールデンウィークに一泊以上の国内旅行を行う人は前年比68.4%増の1,600万人(コロナ禍前の2019年は約2,401万人で、7割弱に回復見込み)と予測されています。そんな観光・旅行業界では、コロナ禍で社会が大きく変化したことを受け、デジタルシフトが加速しています。コロナ禍に生まれた、観光・旅行業界の変化とデジタルシフトの事例をお届けします。
※紹介する記事の内容は取材時点のものです。
Contents
逆張りの海外旅行業界を選択した創業者がつくる、海外旅行予約アプリ「NEWT」
ざっくりまとめ
- 創業3ヶ月で22億円超を調達。Relux創業者が海外旅行領域で起業。
- 海外旅行の需要は10年後には必ず戻る。戻るまでの準備期間を使えるからこそ、海外旅行事業を選択。
- 旅行代理店のオペレーションに多いアナログな部分を、デジタルで変革する。
- プロダクトをつくる上で重視しているのは、完全にカスタマーオリエンテッドなサービスであること。
- コロナ禍の影響で入国時の手続きなど海外旅行の難易度が上がる。驚くほど早く簡単に、安く予約ができるサービスに。
コロナ禍を機に、京都の旅館・寺社仏閣などのデジタルシフトが加速
ざっくりまとめ
- コロナ禍において京都の観光事業のデジタル化を促すため、デジタル化を望む事業者と、ノウハウやサービスを有する企業をマッチングする「デジタルお悩み相談所」を開設。
- 三密回避のために、寺社仏閣などで事前予約システムを導入。ソーシャルディスタンスを保ちつつ、観光客を誘致できる環境を整備。
- 「京都観光快適度マップ」では、観光客自ら、日・時間別 混雑を回避した観光快適度の予測データなどをチェックできる。
- 外出自粛時には、SNS上で積極的に情報を発信。自粛明け早期の客足回復を促す。
- デジタルシフトで、コロナ禍以前とは違う京都観光が可能に。
旅行も働き方も変える。拠点拡大中の旅のサブスク「HafH」
ざっくりまとめ
- HafHは「暮らし」よりも「新しい旅のスタイル」に焦点をあてたサービス。多様な価値観を持つ人々が地域に溶け込むことで、多様な生き方を許容する社会となり、やがてそれが地域の復興にもつながる。
- メインユーザーは30代以下の世代。リモートワークの拡大により40代以上や会社員のユーザーも増加傾向。
- HafHは格安の定額宿泊サービスではない。JR西日本と提携した交通費の割引サービスや、大手リゾートホテルとの提携など、宿泊に移動も含めた「旅のサブスク」として気軽に旅をできる環境を整えていく。
- 個人の自由な働き方を許容する社会のインフラとなるべく、今年は交通費の定額化を目指す。
リモートワーク拡大など、居住スタイルの変化によって注目される「NOT A HOTEL」
ざっくりまとめ
- どこにいても働ける時代に対応した住宅のプラットフォームがないことから、NOT A HOTELは誕生した。物件の1棟購入のほか、年間で30日だけ利用できるシェア購入が可能。
- 自分が利用しない日程は第三者にホテルとして貸し出せる。貸し出しに関する手続きなどは一切不要。
- NOT A HOTELのオーナーになれば、自分が購入していない物件も利用できるようになる。各地に物件が建てば、それだけオーナーの拠点も増えることになる。
- NOT A HOTELの宿泊手続きはすべてオンラインで完結するので、ロビーも広告も不要。それらのコストを物件の質に反映させている。
- 今後は1,000万円以下でシェア購入できる物件を増やし、多くの人が気軽に移動できる世界に変えていく。