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コロナは何をもたらしたのか。デジタルホールディングス鉢嶺氏に聞く、デジタルシフトが鍵となるこれからの未来。

Digital Shift Timesでは、With & Afterコロナの時代において先陣を切ってその未来を照らす多くの企業さまを取り上げてきました。時代の変化を敏感に察知し、新しい体制へとスピーディーに移行している企業さまばかりでした。

さまざまな未来予想図が描かれてきたなか、共通して語られたのは、デジタル化の重要性です。新型コロナウイルス感染症の流行前からデジタルシフトの重要性について啓発し続け、7月よりデジタルシフトを通してすべての企業をサポートするため、商号を変えた株式会社デジタルホールディングス。同社代表取締役会長の鉢嶺登氏に、改めて現在の状況をどう捉えるべきなのか、これからの時代に求められるデジタルシフトとは何なのか、話を聞きました。

コロナはこれから訪れる未来の時計の針を一気に進めた

ーこれからの時代、働き方はどのように変わっていくと思いますか?

私が衝撃を受けたのは、アリババグループの創業者であるジャック・マー氏と、ソフトバンクグループの創業者である孫氏が昨年12月に対談で語った「人は20年後には、週2日2時間しか働かなくなる」という発言です。A Iロボティクスで職が奪われるという報道は知っていましたが、期限も日数も明確に断言され、その実現性を真剣に考えるようになりました。人が週2日2時間しか働かなくなると、残りの時間は何をするのか?それで生活できる収入は得られるのか?様々な疑問が浮かびますが、丁度そのタイミングで新型コロナウイルス感染症が広がり始めました。

新型コロナウイルス感染症の影響で、私自身もリモートワークとなり、デジタルシフトの重要性を改めて実感したとともに、これから来る未来の時計の針が一気に進んだのではないかと思っています。

ー新型コロナウイルス感染症は人々にどのような影響を与えたのでしょうか?

さまざまな影響を与えていますが、一番大きいのは人々の価値観へ与えた影響だと思います。例えば、SNSなどをはじめとする色んな所での発言を見ると、これまで経済成長一辺倒で歩んできた社会が本当に良かったのかと疑問に思う人が多くなってきたと感じます。大量生産大量消費を行ってきたが、このまま進むと地球が壊れてしまい、結果的には人類が不幸になってしまうと危機感を覚える人が増えた印象です。

そんな価値観の変化に伴い、経営のあり方も変わっていくのだと思います。例えば、これまではある種ポーズとして取り組まれることも多かったSDGsへの取り組みですが、今や経営そのものが自然や社会に配慮したサスティナブルなものでなければ、高い競争力を得られない時代になっています。それに伴って、企業のあり方や戦略の作り方、ビジネスモデルを見直さなければなりません。

私個人としては新型コロナウイルス感染症が流行する前から、このままの路線で経済成長を進めることに疑問を感じていました。世界中の先進国で人口が減少し、経済の規模が縮小していくことは間違いないからです。これまでと同じ方法で経済を発展させるには、人口を増やさなければいけません。しかし永久に人口を増やし続けることは地球のキャパシティ的にも不可能です。

だからこそ、企業はデジタル化を果たし、AIやロボティクスを活用して、労働人口に左右されない経済発展を叶える、いわば第4次産業革命を起こす必要があると考えていました。

デジタイゼーションで止まらず、ビジネスモデルのデジタルシフトを

ー労働人口に左右されない経済発展を遂げるために、まず企業が取り組むべきことは何なのでしょうか?

デジタルシフトには大きく3種類あり、最終的にはビジネスモデル自体のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)が必要なのですが、その前段階として社内の様々な業務プロセスをデジタル化する「デジタライゼーション」と呼ばれる取り組みも必要になります。例えば印鑑の電子化やテレワークの導入、紙の撤廃などもその一つです。

ただし、第一ステップであるデジタイゼーションは、やらなければいけないことではありますが、コストダウンにしかなりません。企業としての競争力を上げるためには、従来のビジネスモデルを見直し、デジタル化された新しいビジネスモデルを構築する必要があります。目先の利益だけでなく、将来にわたって成長戦略を描けるDXを果たすことが重要になってきます。

ーデジタルシフトの必要性を感じている企業さまは多いと思いますが、うまくできているところはまだ少ないとも感じています。課題になっているのは何なのでしょうか?

デジタル化する前の既存のビジネスモデルで、すでに儲けているため、それを捨て去ることができないのがまず大きい。昔から取り組んできた事業を、ある種否定することになるので、抵抗を感じるお客さまは多いですね。さらに、DXは実質新規事業になるためそもそも難しい。トップが本気の覚悟で取り組まない限り成功はしません。

ー壁を突破するためにはどんな戦略が有効でしょうか。

企業によって違いますが、大企業に多いのは、はじめにデジタイゼーションを行い、成果をあげながら社内に味方を増やし、その後、新規事業としてデジタル化されたビジネスモデルを始めるパターンが多いです。また、それだと時間がかかるからと、トップダウンでDXを推進するパターンもあります。

ー組織作りの点では、デジタルシフトのために何が必要なのでしょうか?

一番重要なのは新規事業の立ち上げ経験があり、デジタルについて知見のある、いわゆるビジネスプロデューサーになれる人を集めることだと思います。また、そんな人材のサポート役としてクリエイターや技術者、マーケターといった人たちも必要だと思います。

とはいえ既存社員全員にビジネスプロデューサーやそのサポーターになってもらうのは難しい。それなら思い切って新規事業を立ち上げ、0から組織づくりを行った方が難易度は低いです。だからこそ我々はビジネスプロデューサーの役を買ってでて、お客さまの新規事業立ち上げのサポートを行っています。上手くいけば、新規事業部を軸に、既存の組織にも少しずつDX人材を増やすことができると思っています。

当たり前に、あらゆる企業がデジタルシフトしている未来を目指して

ー最後に今後の展望を教えてください。

現在は、2000年代、我々が初めてインターネット広告や広告の効果測定サービスの販売を始めた頃に似ています。当時、インターネット広告や効果測定はこれから先確実に主流になるとわかっていましたが、新規訪問先からは「従来の広告媒体や広告代理店で間に合ってる」とその導入を断られることがほとんどでした。しかし、一部の革新的なお客さまは「そこまで言うならやってみてよ」と予算を任せていただき、我々はそのお客さまを全力でサポートし、売上向上に貢献しました。その成功を見て、同業他社は慌ててインターネット広告に取り組み始め、今ではネット広告や効果測定を実施しない企業は無いくらいに普及しました。

DXも同じです。今はまだその必要性を説明しても、導入に二の足を踏む企業さまは多いでのすが、任せてくださったお客さまを全力でサポートし、立ち上げた新規事業を成功させることで、10年後には大半の企業がDXを成し遂げている状況に必ずなります。

10年後、20年後、当たり前にすべての企業がデジタルシフトしているようになれば、日本は労働人口に左右されない経済発展を叶えられるようになり、再び上を向いて前に進んでいける。そして、どこまでも希望が続く未来に向かって日本の国力も上がります。そんな世の中の実現に向け、我々はこれからもデジタルシフトに取り組み続け、すべての企業と伴走していきたいです。

HPはこちら:https://digital-holdings.co.jp/
株式会社デジタルホールディングス
代表取締役会長
鉢嶺 登


1967年千葉県出身。91年早稲田大学商学部卒。94年、株式会社オプト(現:株式会社デジタルホールディングス)設立。2004年、JASDAQに上場。2013年、東証一部へ市場変更。2020年4月より現職。グループのデジタルシフト事業を牽引する株式会社デジタルシフトの代表を兼任し、日本の企業、社会全体のデジタルシフトを支援している。

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