今回は、5月21日~6月20日の期間に「Today's PICK UP」で取り上げたニュースのなかから、注目度が高い七つのニュースを「6月度の注目ニュース」としてご紹介します。この記事を読めば、デジタルシフトにまつわる企業や団体の動向をキャッチアップできます。
デジタルシフトの最新情報をお届けするコーナー「Today's PICK UP」
市内の経済活性化を目指し、大分県大分市で電子商品券「おおいたPay」が提供開始
大分県大分市では、県内在住者を対象に電子商品券「おおいたPay」の提供を開始した。購入額に30%のプレミアムが付く商品券を販売することで、市民らの消費喚起と市内事業者の売上拡大を図る。ユーザーは「おおいたPay」アプリをダウンロードして現金をチャージすることで、大分市内の加盟店でキャッシュレス決済が行えるようになる。全国のセブン銀行ATMで原則24時間365日、スマートフォンで現金チャージが可能で、市内の飲食店・物販店など約2,000店舗で使用することができる。「おおいたPay」には、最短2ヵ月でデジタル商品券の取扱が可能になる枠組み「デジタル商品券発行スキーム」が採用されている。
SNSフォロワー数約50万、5ヵ月で1300万ドル相当のNFT取引を生み出した「クリプトモン」が1000万ドルを調達
NFTゲーム「クリプトモン」が1000万ドルの資金調達を発表した。クリプトモンは、
ブロックチェーンベースのゲームを構築し、コミュニティを中心とした世界で、コレクション可能な「クリプトモンNFT」によるインタラクティブな
メタバースを創る。クリプトモンのコミュニティは設立以来、SNSで約50万人のフォロワーを獲得し、5ヶ月で1300万ドル相当のNFT取引を生み出したという。今回の資金調達で、クリプトモンは戦闘システムを含む次の段階のゲームプレイの実装に集中する。クリプトモンは今後も「Play-and-Earn」の仕組みを拡張し、現実世界とメタバースをさらに融合させていくとのことだ。
Webで予約でき、検査は受付から帰るまで30分で済む「スマート脳ドック」が茨城県で拡大
脳ドックをWEBから簡単に予約でき、検査は受付から帰るまで30分の「スマート脳ドック」の受診が茨城県内の五つの医療施設で可能になった。「スマート脳ドック」は、脳の異常を早期発見できる頭部MRIおよび頭部・頸部MRAの検査だ。WEBで予約と問診票の事前登録を行い、検査結果をパソコンやスマートフォンで確認できるため、受付から帰るまで30分で完結させ、医療施設での滞在時間を短縮した。また、撮像されたデータは、放射線科診断専門医と脳神経外科専門医がダブルチェックをしている。茨城県は、都道府県別年齢調整死亡率で、脳血管疾患や脳梗塞が全国の平均よりも高い傾向だという。脳や脳血管の異常はMRI検査により発見できるため、「スマート脳ドック」を活用した早期発見を目指す。
日本のメディア・コンテンツ業界のDXを加速させる企業連合にソフトバンクらが加入
一般社団法人ジャパン・コンテンツ・ブロックチェーン・イニシアティブ(JCBI)に、ソフトバンク株式会社、株式会社NTTデータ、株式会社京風とまと、株式会社ピアラ、株式会社メディコム・トイ、株式会社博報堂プロダクツの6社が、新たに入会した。JCBIは、ブロックチェーンなどの先端技術を基点として、日本のメディア・コンテンツ業界のデジタルトランスフォーメーションを業界横断で加速するための企業連合だ。2020年2月に7社で共同発足し、今回の6社の加入で会員企業は40社になった。加入企業は、本企業連合の
エコシステムのなかで、各社のもつコンテンツ、ユーザー、サービスをブロックチェーンなどの先端技術を活用して連携することで、新たなビジネスの共創を進める。
介護業界のDXを推進するドクターメイトが10億円の資金調達を実施
ドクターメイト株式会社が、シリーズBラウンドで、グローバル・ブレイン、農林中金イノベーションファンド 、Aflac Ventures LLC、DBJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルの5社を第三者割当増資の引受先として合計10億円を調達した。同社は、オンラインでの医療相談サービスと、夜間オンコール代行サービスを組み合わせた介護施設スタッフ専用サービス「24時間医療アクセス『ドクターメイト』」を提供し、介護施設の課題解決に取り組んでいる。今回の資金調達で、
SaaS型既存プロダクトの強化(病院連携・自治体連携など)と、教育事業など新規プロダクト開発のためのメンバー採用を積極的に進める。少子高齢化やコロナ禍の影響で、ますます深刻化する介護施設の業務負担に対し、
DXによる解決を目指す。
渋谷駅構内に100名のNFT作品を載せた広告が掲載
TwitterアカウントのオリジナルNFTを発行・売買できるNFTマーケットプレイス「OWNERS(オーナーズ)」が、2022年5月23日から5月29日までの期間中、キャンペーン参加者のNFTアイコンを渋谷駅構内壁面広告に掲載した。この渋谷駅構内NFT広告プロジェクトはフォロワー参加型で、2022年3月、Twitter上のNFTコミュニティを活性化し市場をさらに盛り上げていくことを目的として開始した。5日間の応募期間で総数841名が応募し、100名のNFT作品が実際の広告に掲載された。トレンドの街・渋谷にNFT壁面広告を掲載することで「制作したNFT作品」「保有しているNFT作品」の露出機会の提供も目指したとのことだ。
御殿場プレミアム・アウトレットと富士スピードウェイ間を5分で結ぶ空の移動が実現
株式会社AirXは2022年6月4日・5日、ヘリコプターでの超短距離旅客輸送の実証を行った。静岡県の御殿場プレミアム・アウトレットと富士スピードウェイ間(8.5km)を5分で結び、渋滞のない快適な空の移動を提供した。空のモビリティの実現によるメリットには、直線距離は近いがアクセスが困難な地域への物資・旅客輸送を簡単に行えることや、道路や鉄道のような大規模設備の整備を行う必要がないことが挙げられる。また、空では渋滞が起きないため出発・到着時刻が読みやすいといった観光側面の利点も。さらに、人口減少で鉄道やバスが減便・廃線となる地域において、車の免許を持たない、あるいは返納して移動手段に制限のある人々に新たな選択肢をもたらすといった、交通インフラとしての役割を担うことが期待されている。