DX戦略

日本企業に求められるのは「グリーン&デジタル」。デジタル改革担当大臣平井氏とGAFA研究の第一人者田中道昭氏が徹底議論

「デジタルを、未来の鼓動へ。」をミッションに掲げ、ヒト・モノ・カネ・情報というすべての経営資源の至るところで、 デジタルシフトを推進する存在となり、労働人口に左右されない経済発展をサポートしているデジタルホールディングスが開催するビジネスカンファレンス、「Digital Shift Summit」。3月5日を皮切りに、4日間にわたりオンライン開催されている「Digital Shift Summit 2021」では、経済発展と社会的課題の解決を両立する、 人間中心の社会「Society5.0(ソサエティ5.0)」の実現に向けて、「企業は、働き方は、暮らしは、どう変わるのか」をテーマに白熱した討論が繰り広げられています。
1日目のKeynote Sessionのテーマは「絶対やりきる日本社会のデジタルシフト」。デジタル改革担当大臣を務める平井卓也氏と⽴教⼤学ビジネススクール教授 田中道昭氏をゲストに迎え、デジタルホールディングス代表取締役会長 鉢嶺登がモデレーターとなり、日本のデジタルシフト戦略について徹底討論しています。

*本稿は対談の要旨であり、実際の対談内容は動画をご覧ください。

本セッションにて使用されております田中先生の資料につきましては、「社長のためのデジタルシフトクラブ」の会員の方を対象にダウンロードURLをお送りさせていただきます。

「社長のためのデジタルシフトクラブ」はこちら

「スマートフォンで全ての手続きを、60秒以内で完結させる」。平井大臣が退路を断って推進するDX構想

鉢嶺:皆さんこんにちは。「Digital Shift Summit 2021」が始まりました。第1回目の基調講演にはお二方をお招きしております。一人目はデジタル改革担当大臣でいらっしゃいます平井卓也さんです。そして立教大学ビジネススクールの教授でいらっしゃいます田中道昭先生です。よろしくお願いします。

平井:よろしくお願いします。

田中:よろしくお願いします。

鉢嶺:今日は、まず日本全体がデジタルシフトしていかなければいけないということで、大御所のお二人にお越しいただきました。日本社会のデジタルシフトを絶対にやりきるということで、まず冒頭、平井大臣にお話いただきたいと思います。大臣、よろしくお願いします。

平井:よろしくお願いします。まずは、「Digital Shift Summit 2021」の開催、おめでとうございます。

昨年は新型コロナウイルスにより日本経済が影響を受ける中、デジタル庁を2021年の9月1日にスタートさせると決断致しました。今は、相当なスピード感をもって作業をしているところです。補正予算が通り、これからはデジタル庁設置に向け関連する法案を、今国会で全て通していきます。法案の多さもさることながら、その中身は多岐にわたります。デジタルの社会をつくるために、従来のIT基本法(高度情報通信ネットワーク社会形成基本法)を廃止し、新たにデジタル社会形成基本法を作ります。実行部隊としてデジタル庁もスタートさせます。9月1日の発足は閣議決定しておりますし、何とかこのスケジュールでやりきりたいと思っております。

デジタルトランスフォーメーション、デジタライゼーションなど、デジタル化については、様々な言葉で語られています。その中で私は、デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、単純に何かをやり遂げるということではないと思っています。つまり、“終わりがないのがDX”だと。

我々デジタル庁が最も重要視しているのはUI・UXであり、これの見直しなしに、DXはありえないということがまず一点目です。

デジタル庁は、私が先頭に立ち、退路を断って、国や地方のDXを推進していきます。そして、日本企業も同じように、退路を断って取り組んでいただかなければならないと考えております。

そして、田中先生の方からもご紹介があると思いますが、現在、デジタル庁ができる前提で、各国とすでに様々なコミュニケーションを始めています。デジタル化の取り組み方法は様々ですが、各国もそれぞれ試行錯誤で組織を作り、予算配分を変えながら進めています。その中で、日本は出遅れているということを最大限のアドバンテージにして、成果を最大化していくための政策がこれから必要になると思います。日本流の、人にやさしいDX、人間が幸せになれるDXを、これからどのように実現していくかが重要だと思います。

そしてこのDXで、一番重要なのは、“今までのやり方を変える”ことが根底にあるということです。そして今まで当然だと思っていたことを最初に疑う必要があります。 Doubt what you take for granted, (あなたが当然のことと思っていることを疑ってください)という感じでしょうか。

日本の国民は、行政機関の手続が面倒なのが当たり前と思っており、不便を感じてもそのことに文句を言わなかったのだと思います。この質の部分を、別世界の次元にまで持っていかなければいけません。今の手続がいかにユーザーフレンドリーでなく、国民中心でないかということです。私自身、各国の行政サービスと比較してみた上で、それを痛感しています。そういう意味で、今までの当たり前を当たり前にしないことが、DXのもう一つの重要なポイントだと思います。

あとは、覚悟の問題もあると思います。やはり障害物や抵抗勢力など、DXには様々な問題も起こります。最初から正しい道、最短コースを走り抜けるのは、実は非常に難しい。その揺り戻しも起きますし、今までのステークホルダーの中には良いと思わない方もいらっしゃる。また、利害調整ばかりしていると、一体何がやりたいのかわからなくなるという側面もあります。そういうものを乗り越えていく強い信念や覚悟が必要なんだろうと思います。

そういう意味で、私が、デジタル庁が退路を断つというのは、その覚悟を持って取り組むということです。デジタル庁は、最終的に結果にコミットして、そのために何かを成し遂げる組織にしていきたいと考えています。

これから色々な形で変わってくると思いますが、スマートフォンで全ての手続を60秒以内で完結したいという私の思いは、国や地方自治体の手続だけではなく、民間のサービスもそのレベルに達して欲しいと考えています。つまり、そういうUI・UXのレベルが、今や当たり前だと思っているのです。

ですから、官民挙げてそういう方向に持っていけたら良いと思いますし、「DXとは何か?」と聞かれ、「何をやり遂げるのか?」ということで言えば、「マインドセットを変えて、もう後には戻らない、前進あるのみ」だと思います。

この点が、今回一番重要なところです。全ての権限と予算をデジタル庁に集める、司令塔を作るという、政府の相当思い切った決断となります。そういう意味で、デジタル庁が機能するまで走り続けることになるのだと思います。

スピード感をもってやる、しかし、柔軟にやるということを私自身考えています。多くの皆さんにプロジェクトベースでご協力いただいておりますが、最初から答えが分かっている問題を解いているわけではないので、皆さんの様々なアイデアを活かしながら、アジャイル的なやり方で進めていかざるを得ない。そんな風に思っています。

ですから、今年以降は、掛け声だけのデジタル化と決別したいと思います。今回のワクチン接種で、デジタルが進んでいなかったということで、紙のクーポンで現場が大混乱するという予想もありますが、少なくとも今後とも、デジタル庁は次のパンデミックが起きた時にはこんな状況にはならないように、まずは各自治体の持っているワクチン接種の台帳を標準化し、データを上手く利活用できるようにして、ワクチン接種の履歴などを国民自身が管理できるようにしていきたいと思っています。

そういったことを含めて、まだコロナに対して具体的な成果を持って対峙できていないので、私としてはできるだけ早く良い結果を出したいと、そんな思いで頑張っていきます。

私からのお話は以上です。

完璧主義の国からイノベーションは生まれない。今、日本人の危機感が問われている

鉢嶺:ありがとうございます。平井大臣に伺いたいことはたくさんありますが、まずは田中先生からも、冒頭同じテーマでお話頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

田中:はい。ありがとうございます。平井大臣ありがとうございました。

まず、冒頭、私からのお話をさせていただく前に、平井大臣から非常に素晴らしいお話をお聞かせ頂いたので、今日このイベントをご覧くださっている経営者の方々に向けて、少しコメントさせてください。

まず、平井大臣の左側に、「Government as a Start Up」というスローガンがありますが、日本の大臣と対談しているというよりは、本当にGAFAのような、テクノロジー企業の経営者と対談させて頂いているような感覚ですね。昨年の10月には、平井大臣の大臣室にお伺いして1時間ほど、様々なお話しをさせていただきました。

平井:その時いただいた著作(『2025年のデジタル資本主義~「データの時代」から「プライバシーの時代」へ』)読ませて頂きました。

田中:ありがとうございます。私が同著で強調しているように、平井大臣もデータの利活用のみならずセキュリティやプライバシーも重要とおっしゃっていて、本当に忖度抜きでDXの本質や詳細をよくご理解されていると思います。

まず、平井大臣のお話がUI、UXから始まりました。私は昨年の10月に平井大臣と約1時間お話しさせて頂いてから、お会いする経営者に必ず伝えているのが「平井大臣は本気で2022年までに、マイナンバーをデジタル化する」「マイナンバーはデジタルマイナンバーになる」ということでした。それから、平井大臣からは、「スマホでつながる」というキーワードが出ましたが、今最も遅れている行政サービスが、一人ひとりの市民、顧客とスマホでつながるようになってくるわけです。

そういう意味では、今、この対談を聞いていらっしゃる経営者の方々にお伝えしたいのは、あなたがどのような業種でどのような仕事をしていたとしても、2022年に行政サービス自体が一人ひとりの市民、国民とスマホでつながるように進化してくるなかで、あなたの会社も、そのタイミングでスマホで顧客とつながっていないと手遅れになりますよ!ということなのです。これを、まず平井大臣からの話からの学びとして、皆さんにシェアしたいと思います。

では、私からは「日本社会のデジタルシフトを絶対やりきるために必要なことは何か」ということで、お話をさせて頂きます。

まず今年のCESについてです。今回、オンラインでの開催であったこともあり、日本ではあまり話題になっていません。これに関しては、やはり最近、日本人が少し内向きになりすぎているのではないかと思います。「イノベーションは、経済的な苦境の時にこそ最も発展する」という話も出ていましたし、昨年私も多く引用させていただいた、MicrosoftのナデラCEOの言葉「2ヶ月間で2年分のデジタルトランスフォーメーションが起きるのを経験した」という言葉は、CESでも引用されていました。

テクノロジーの普及はコロナ禍で急速に進みました。この図表で示されているのは主にアメリカなど、グローバルでの数字ですが、EC、オンラインの予約、動画の配信などの数字が伸びています。それからやはりこの中でいうと特筆すべきはオンライン学習でしょうか。おそらく日本も、この1年間で相対的に進化したのはオンライン学習です。私学を中心にこの1年で一気に進みましたが、残念ながら他の先進国と比べると義務教育ではオンライン学習がだいぶ遅れてしまっています。この辺の遅れを取り戻さなければならないと思います。

それから、今年のCES2021で私が一番感銘を受けた基調講演は、実はドイツのBOSCH社のものでした。言うまでもなくデジタル×脱炭素というのは、今の菅政権の二大重要政策です。BOSCHは基調講演で、「グローバルな製造業で初めて、昨年2020年にカーボンニュートラルを実現した」という発表をしています。BOSCHは、あえてわかりやすく表現すると、日本の会社で言うと、デンソーなどメガサプライヤーのような企業です。
この観点で言うと、日本や日本企業は、昨年アメリカでバイデン氏が大統領に当選したことで、新政権で脱炭素社会に一気にシフトするのではという思惑から、ようやく重い腰を上げたような格好です。デジタルでの出遅れ以上に、脱炭素への取り組みでは、他国のグローバル企業とは10年単位で準備の状況が違うと感じます。

それから、さらに感銘を受けたのは、Live sustainable Like A BOSCHという取り組みです。単に脱炭素ではなく、水をできるだけ使わないようにする、資源をできるだけ使わないようにするなど、様々な形で、本質的にカーボンニュートラルやサステイナビリティ―を実現したその仕組み自体を、今年からビジネスとして展開すると発表しています。再度強調すると、デジタル以上に、カーボンニュートラル、気候変動対策という分野に関しては、日本企業が10年単位で遅れている可能性があるのではないかと思いました。
さらにBOSCHというと、実はIoTの世界でもグローバルのトップ企業として非常に有名です。海外では製造業のDXも一気に進んでいるということで、日本企業にはぜひ高い危機感をもって頂きたいです。

それから冒頭、平井大臣からもデジタル、ワクチンの話がありました。実は私は2017年の3月に、イスラエル国家から国費招聘リーダーシッププログラムで招かれて、団長として行ってまいりました。テクノロジー大国、スタートアップ大国として有名なイスラエルですが、現在は、「ワクチン最速国」としても有名になっています。今コロナをめぐる大きなゲームのルールは、ワクチンをどれだけ早期に国民に実際に広げていけるかということです。それから、当然のことながらワクチン接種の前提には、平井大臣が力説されているように、DXがある。接種の有無や医療情報をDXで管理する必要があるからです。

特に、平井大臣がワクチンを巡って「マイナンバーをここで活用しなくて、いつ活用するんだ」とおっしゃっていましたが、本当にその通りで、心から応援したいと思っています。やはりワクチンと共にマイナンバーを活用しなくて、いつやるんだという所です。私も微力ながら応援していきますので、平井大臣も、信念を曲げずに言い続けていただきたいです。

そんな中、イスラエルでは接種率が一気に30%を超えるところまで高まっています。この部分に関しても日本は出遅れていますが、今日テーマに挙げたいのは、ワクチン接種最速の国イスラエルは、デジタルを駆使して成果をあげたという点です。そういう意味では、是非日本も、ワクチンを接種するタイミングで、DX、デジタル化を一緒に進めていただきたいと思います。

私もイスラエルの様々な方と親しくさせて頂いており、2019年にはイスラエルの現役外交官3人の女性とBusinss Insiderの企画で対談させていただきました。もしかしたら我々日本人にとっては耳が痛い話かもしれないですが、その女性の外交官が仰っていたのは「日本の100%完璧主義を目の当たりにして驚いた」ということです。今回のワクチンの接種スピードでもわかるように、イスラエルは「まずはやってみよう」という国です。「イスラエルでは何事も8割ぐらいでまずはやってみる。良い意味で、見切り発射する」と。英語で言うところの、Let’s do it. まずはやってみようという概念が、カルチャーとしてあると。

そして対談の中では、日本や日本人に対して、実は非常に厳しいご指摘を受けました。それは「少し厳しい言い方になってしまいますが、これほど急激にテクノロジーが発展を遂げる時代には、積極的に挑戦する姿勢がどうしても必要です。失敗を恐れる完璧主義からはイノベーションが生まれにくい面もある。日本に限らず、どこかにバグがあっても後でフィックスしていく発想が大事ではないでしょうか」という言葉でした。完璧主義という側面は、日本の良さでもありますが、スピードという面では、今足を引っ張っている状況だと思います。

他にも、イスラエルに行って驚いたのは、どういう起業家が一番資金調達しやすいかというと、2回・3回とスタートアップに失敗している経営者の方が資金調達に成功しているという点です。当たり前ですが、最初からの成功はイスラエルのようなスタートアップ大国でもないわけです。イスラエルの場合は、どちらかというと初めての資金調達や初めて起業する経営者よりは、2回・3回起業している経営者の方が資金調達しやすいそうなのです。そういう意味では、まさに失敗を評価する国がイスラエルです。それに対し、現状、日本では失敗すると向こう傷を問われてしまう慣習があるように思えます。そういう意味で、失敗が許されない国が日本です。
そういう点も踏まえると、デジタル化を本当にやり遂げることができるかどうかは、今回ワクチン最速の国になっているイスラエルの背景を踏まえると、ユダヤ人の強烈な人生観、危機感、使命感が非常に強いと思うのです。イスラエルに行って思うのは、ユダヤ人が一度は絶滅しかかった国民であることから、本当に「今日が人生で最後の日かもしれない」という人生観、死生観を持って、毎日真剣に生きている。今回のワクチンも、そういった強烈な人生観、使命感、死生観などが背景になっているのではないかと思います。

私からの「この日本社会のデジタルシフトを絶対やりきるために必要なことは何か?」というテーマに対する答えとしては、我々日本人の人生観、危機感、使命感が問われている、というものを提示したいと思います。まさにそれらの強い覚悟をもってデジタル化を推進しているのが平井大臣だと思いますので、本当に心から応援していきたいと思っています。ありがとうございます。

デジタル化を阻む壁は、我々自身にある。日本のDXには、システム・プライバシー・セキュリティの三位一体が重要

鉢嶺:ありがとうございます。平井大臣は閣僚の中でも、最もデジタルに詳しいお一人だと思います。だからこそ今回、今まで日本がデジタル化できずに、世界的にも遅れをとる中で、平井大臣が就任されて、ここで一気にできるのか。日本の国民全体、産業界も含めて、本当に日本はデジタル化が進むのだろうかと、懐疑的な方もいらっしゃると思うんです。実際に壁はたくさんあると思いますし、それは平井大臣が一番ご存知だと思っております。平井大臣から見て一番の壁は何か、それをどう乗り換えようとされているのかをお話いただけますでしょうか。

平井:一番の壁は、我々の心の中にあると思います。要するにデジタル化をやり切った後に、我々が望んでいる以上のものが手に入るんだということを、確信している人が少ない。その点がまずあります。

逆に言えば、デジタル化を進めずとも何となくうまくやれそうだと思っている人たちはまだたくさんいますし、今までの成功体験からゲームチェンジが起きていることを認めたくない人もたくさんいると思います。役所もそうですが、今までのやり方を変えるのが一番苦手なのが霞ヶ関であり、行政です。そこを変えようとしているわけです。

日本の企業は今までうまくやってきて、先ほど挙がった完璧主義の国という側面を活かし、クオリティの高い製品を作ってきました。新しいことにチャレンジしてないとは言いませんが、ほぼほぼうまくいくところまで石橋を叩いてから渡るような形ですよね。

イスラエルでは8割程度で進めてしまうという話がありましたが、アメリカでは5割程度でも進めてしまう人達がたくさんいます。そういう意味では、日本はいちかばちか、うまくいかなかったら、またそこで考えようという進め方が少ない。田中先生のお話にあった日本人のメンタリティが、DXが進まなかった理由の一つにあると思います。

もう一つは、社会全体の中に、格差を作ることは悪だという風潮があることです。日本は自由主義国家ですが、精神的には社会主義的なものがあると思います。ですから、その格差を作らないデジタルデバイドに最大限の配慮をすることが、思い切って何かを切り捨て前に進むことを阻んだのだと思います。この点は日本の社会の良いところでもあるので、そういう対策をしながらデジタル化を進めていくということが、今回のデジタル社会を形成する基本法の方針です。

やはり、敵は我々の心の内にあるという風に考えるべきだと思います。

鉢嶺:なるほど。田中先生どう思われますか。

田中:そうですね。本当に敵は我々自身の中にあると思いますし、日本でこういった変革が進まない理由の一つは、大臣のご指摘の通り、「テクノロジーの進化によって何がよくなるのかよく分からない」という点だと思います。そこはやはり我々専門家が示していかなければならないと思います。

あとは、日本はすでに幸せな国であり、中途半端に便利なのです。よく中国で一気にDXが進んだ理由として指摘されるのは、出遅れていたからだということがあります。先ほど出遅れ、後発者利益というお話がありましたが、やはり我々は実際、そこそこ便利であるという認識から先に行き、実はかなり遅れているということを自覚して、経営学でいう後発者利益を獲得していくべきだと思います。

一つ指摘させていただきたいのは、このスライドの最後の部分です。
これは平井大臣ともお話しさせていただいておりますが、スマホで行政サービスを提供するにあたり、システムの利便性を高めていく必要性が当然ながらありつつも、日本にはプライバシー観点での抵抗もあるわけです。ですから、まずはプライバシーの観点をしっかり確保する。今回のワクチンも、デジタル化で進めていくのであれば、「プライバシー上問題がないように設計しています」と安心してもらう。プライバシーは万全だということを、国民が懸念を抱かないように、まず徹底的にプロモーションし、デジタル化を推し進めていく必要があると思います。

そういう意味で見逃せないのは、利便性を追求し発信していくことと同時に、事前にセキュリティとプライバシーはもう万全で、そこには懸念がないということを示し、広めていくことが求められているのと思います。

日本のDXの鍵はマイナンバー制度にあり

鉢嶺:なるほど、ありがとうございます。 お二方とも一番の大きな壁は我々自身の心の中にあるというお話でしたが、その大きな壁はどのように突破していけばいいのでしょうか、平井大臣はどのようにお考えですか。

平井:一つずつ成果が出やすいものから根気よくやっていかなければいけないと思っています。デジタル庁には様々な権限を頂いている中で、データのオーソリティの権限もいただいています。そこでベース・レジストリ※は、きっちり整備しないといけません。今回のワクチン接種で配るクーポンのクーポン番号などは、ベース・レジストリにはなりえず、やはり住民基本台帳、そしてマイナンバーになっていくと思います。今回のワクチンは健康保険証も使わないものですから。

※ベース・レジストリ
公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される、人、法人、土地、建物、資格等の社会の基本データであり、正確性や最新性が確保された社会の基幹となるデータベース。


企業や個人のベース・レジストリを今まできちんと作ってこなかったことに対して、我々はすごく反省しています。全部中途半端なんですね。経済産業省が振った番号、農林水産省が振った番号、個人事業主の番号はまた別、というような状況で、今国民全員に振られているものはマイナンバーしかないんです。法人でいえば、個人事業主を除く法人に関しては、法人番号というのがあります。

もう一つ、国会の委員会でも何度も話をしていますが、流石に名前の読み方、ひらがな・カタカナ名は全国民決める必要があると考えています。いつでも変えられるような名前はもう止めようと。パスポートと同じように、マイナンバーカードも、英語式のローマ字表記を入れようとしているわけです。海外に行かれる方もいますし、そうなった時に、ローマ字表記さえ確定してないというのはあり得ません。法務省を相当な勢いで追い込んだので、やらざるを得ない状況にはなったとは思います。

このデジタル化を進めていく上で一番大事なのは安全・安心です。さきほど申し上げたプライバシーの問題もさることながら、自分が自分であるということをきちんと証明できることが重要です。そういう意味で、マイナンバー、マイナンバーカード、マイナンバーシステム、マイナポータル※というのは、これから絶対に必須だと思います。

※マイナポータル
子育てや介護をはじめとする行政手続がワンストップでできたり、行政機関からのお知らせを確認できたりする、政府が運営するオンラインサービス。


IDがきちんと存在し、そのIDを使い、自分のやりたい行為を公に明かしていくという認証も必要です。日本の場合は、マイナンバーカードに紐づくデータベースは全部分散管理をしている状況です。長い間、住基の裁判などを抱えていく過程で、国家による国民の情報の一元管理に対する懸念に対処するようなことを、システム上でもこれ以上はやる必要がないというところまでやっています。

そういう意味で、マイナンバーカードを落としても、皆さんの様々な情報が芋づる式に窃取されるようなことがないのは、まさに日本流だと思います。

感染アプリのCOCOAにしても、プライバシーに配慮しすぎたために、今一つな状況です。海外では強制的で、GPSをオンにしていない場合には人が見に来ることもある。また、台湾の罰金は目が飛び出るような金額です。日本はそういう意味で、国民の権利に対して、非常に抑制的な権限を持った行政機関でやろうと徹しているところが特徴だと思います。

鉢嶺:なるほど。やはりマイナンバーカードの話が今回の一つのテーマになると思うのですが、マイナンバーカードの将来、未来について、大臣はどんな世界観をお持ちなのでしょうか。

平井:まず、不思議なことに、この国では国民全員が身分証明書を持っているわけではないんですよね。

鉢嶺:確かにそうですね。

平井:デジタルの世界でなく、アナログの世界においてもです。あなたは誰?と聞かれた時に、運転免許証を見せるか、写真入りの健康保険証を見せるか、パスポートを見せるか、公共料金を振り込んだ領収書と、何かを照合させるか、です。こんな国はなかなかないです。まずは、少なくとも全員が身分証明書を持ちましょうと。そうでないと、今まで皆さんの免許証のコピーが何枚どこにあり、どれだけばらまかれて、今どのように管理されているかをトレースできないんです。ですから、もう運転免許証を身分証明書の代わりにするのはやめましょうというのが、マイナンバーカードそのものの基本的な役割だと思います。

その上で、そのカードのICチップで、オンライン上でも自分の意思を行使できるようにしようと。この二つの役割があると思います。

ですから、国がその人のことを公に明かし、その人がインターネット上でも自分の意思を行使し、行政サービスや民間のサービスを受けられるようになる。今までのように役所に行くこと自体が、もう必要なくなる社会にできると思います。

匿名経済から顕名経済へ。エコシステムの象徴としてのスマートシティに注目すべし

鉢嶺:なるほど、ありがとうございます。一言でデジタル化と言っても、いろいろなジャンルがあると思います。今回のコロナでオンライン診療もすごく盛り上がりました。先ほど田中先生からもありましたオンラインの教育、あるいは自動運転やスマートシティという話も出てきていますが、平井大臣が最も注目するデジタル化の社会の未来はどのあたりにあるでしょうか。

平井:私は社会のデジタル化が進めば進むほど、人間の根源的な欲求に寄り添うアナログサービスの価値が上がると思います。エンターテイメントや飲食などもそれにあたると思います。人間は、アナログな生き物ですから、人間が幸せを感じられる部分の裏で、どれだけデジタル技術を駆使するかが、ひとつの勝負になっていくと思います。

そして、先ほど田中先生おっしゃってくださったように、今までは匿名経済だったのです。企業がものを作っても、誰が買ってくれているかがわからない。たくさん作りコマーシャルを打ってものを売っていました。ところが、今は匿名の反対、「顕す」という字の「顕名経済」とでも言えばいいのでしょうか。結局、あなたに対して何をサービスするかは、国のサービスも、民間企業のサービスも、まさに同じだと思うんです。

ですから、大量生産で在庫を抱えるリスクがない代わりに、やはりロングテールで的確なものをローコストで作っていくことが当たり前の社会になってきている。そのような環境では、やはり情報を最大限にうまく活用した企業が勝っていくのだろうと思います。

一方で、情報の利活用をあまりやり過ぎてしまうと嫌がられることもある。一番良い所、良い感じのサービスを提供できるところがこれから伸びていくという意味では、デジタル空間における信用(トラスト)のようなものが企業価値になっていくのではないかと思います。

鉢嶺:なるほど。田中先生はまさにデジタル化にお詳しいですが、これから最も注目すべき分野、先ほどの自動運転やスマートシティ、オンライン診療など含め、どの辺りが日本のDXで重要だと思いますか。

田中:そうですね。全ての業態・産業において、今までは製品・商品サービスの戦いだったのが、プラットフォームの戦いになり、そして、今や生活サービス全般、全ての業界において、恐らくエコシステムの戦いになっています。そういう意味で、やはりエコシステムの象徴としては、スマートシティ、スーパーシティが挙げられると思います。

プラットフォーム、エコシステムの戦いという観点で言うと、残念ながらスマホの戦いはAppleやGoogleに敗れてしまいましたが、スマートシティとしてのエコシステムの覇権争いは、まだこれからだと思います。そういう意味では、NTTやトヨタなどの取り組みに注目しています。ちょうど昨年の3月にNTTとトヨタが資本業務提携をして、まさにこの分野のプラットフォームを狙っていこうとしています。色々なテクノロジーやDXの集大成がスーパーシティであり、そこに通信やエネルギー・モビリティなどが全部関連してくるわけですよね。

そういう意味では、日本が先発者利益を取れる部分もあります。ビジネス的に言うと先発者利益と後発者利益の両方を合わせた感じで、これからスピード感を持ってやっていけば、スーパーシティ分野でもまだ希望があるのではないかと思います。

スーパーシティという中に AR 、VR 、MRもありますし、モビリティ、CASE(Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))、もある。さらに、先ほども指摘させていただきましたが、日本がデジタル化以上に出遅れているのは、気候変動対策です。自然エネルギーでエコシステムを作るなど、全てを集大成させて、小さな成功を積み重ねていく。スーパーシティの中で、ものすごく大きな設計図を描くよりは、まずは簡単なマスタープランだけでもいいと思います。小さな成功を積み重ねて、スピード重視でいくことが重要だと思います。

鉢嶺:はい。スマートシティにかなり凝縮されてますもんね。

田中:そうですね。

グリーン&デジタルが必要不可欠な時代。時代の大変革期をチャンスに

鉢嶺:コロナの状況もあり、今年オリンピックが開催されるかは分かりませんが、平井大臣は、オリンピックという世界最大の祭典にデジタルを組み合わせて何かされるというお考えはお持ちなのでしょうか。

平井:今回はもともとデジタルを使ったオリンピックという計画ではなかったので、できることは限られていますが、入国した皆さんに強制的に使っていただくアプリは、今後の日本のインバウンドを増やしていく上でも必要だと思いますし、デジタルでトレースしていくことも必要だろうと思います。オリンピック自体はどうなのでしょうかね。これはできるだけデジタルで、できるところまでやるということだと思います。

鉢嶺:ありがとうございます。あと今回、平井大臣は様々なシステムの開発等々をアジャイル型でやるべきだと、ベンチャー企業の経営者のような発言をされてらっしゃいますが、実際に出来るというイメージは湧いてきていらっしゃるでしょうか。

平井:もうすでに開発を始めたワクチン接種のデータベースのシステムなどは、まさにアジャイルそのものです。やれることはどんどんやっていこうと思っています。

鉢嶺:なるほど、ありがとうございます。そろそろ時間が近づいてきておりますが、田中先生から平井大臣へのご質問などございますでしょうか。

田中:そうですね、今までも色々と質問はさせて頂いておりますし、提言もさせて頂いておりますが、私から最後にお伝えしたいのは、やはり大臣も強調されていらっしゃるように、今やテクノロジーで、民間の社会だとカスタマーセントリック、顧客中心主義が可能になっているわけです。そういう意味では、ちょうど平井大臣に10月にお会いさせて頂いた時に、オンラインで記事を書かせて頂き、そのお話もさせていただきました。

具体的には、世界一のDX企業の一社でもあるAmazonのジェフ・ベゾスが、日本のデジタル庁長官になったら何をするか。私はズバリ、デジタル戦略の中核は、「一人ひとりの国民を、その人が考える宇宙の中核に置く」ことをする、ということだと思います。仮にベゾスがデジタル庁長官になったらそういうDX戦略をしてくると思いますし、今までのお役所主義に対し、お役所の組織DNAをスタートアップ企業のようにスピーディーなものにすることから手をつけてくると思うんですね。

その点も含め、平井大臣は本当に深く本質を理解されていらっしゃると思います。前半に、人間が幸せになるDXというお話がありましたが、一人ひとりの国民を中心にすることがすでにDXやテクノロジーで可能となっています。そこにきちんと軸足を置いていただきたいと思いますし、だからこそ常に変わり続ける、終わりがない、エンドレスな戦いであると思います。

鉢嶺:ありがとうございます。それでは最後に平井大臣、今日聞いてくださっている国民、産業人の方に、メッセージをお願いできますでしょうか。

平井:今は大変な時期ですが、ピンチを乗り越えられれば、社会も一段バージョンアップし、企業もさらに強くなると思います。さきほど、田中先生のプレゼンテーションの中にも日本人の人生観、危機感、使命感が問われているとありましたが、まさにそれですね。私も2000年に当選し、ITに色々携わってきてきましたが、いわばこのデジタル庁というミッションに巡り合わせを感じています。いろいろなタイミングがあり、巡り合わせから逃れられない。いわば、そのこと自身を私の使命感に変えて、今やっているわけです。

これを一回やりきることができれば、次は多くの人たちにチャンスが広がると思います。今はコストがかかり、すぐに成果が出なくても、必ず次の時代、次の経営者の皆さんは、そのベースからスタートできる。それは絶対にいいことだと思っています。

デジタル化が止まってしまうことは、おそらくこれから50年100年ないと思います。デジタル社会イコール電気を大量に使う社会ということですから、グリーンとデジタルは、もう絶対に不可分です。その電気をいかにグリーンに確保していくかという意味でも、これは各企業セットで考えないといけませんね。

我々は今、データセンターの見直し等もしており、日本のクラウド、ジャパンクラウドも自前で作ろうという風にも考えています。自前で作るという点においても、今までのように一から全部自分で作るのではなく、良いものをいかに自分の意思で組み合わせ、大きな価値を作っていくのかということだと思います。色々なパーツをコンポーネント化しておいて、時代遅れになるもしくは不都合が出たらそこを入れ替えるぐらいの柔軟性を持って、ジャパンクラウドをやろうと思っています。そういう意味では物事のやり方が根本的に変わっていくのではないかと、そんな風に思います。

経営者の皆さんにとっても、今は何年に一度の大変革期であり、ものすごいチャンスが広がっていると私は思っています。そのチャンスをぜひ活かしていただきたいと思います。

鉢嶺:ありがとうございます。平井大臣からも田中先生からも、グリーン&デジタルという重要なキーワードが出ました。そして今回このDX、デジタル化をなすのは一人一人の心の中、気持ち、そして覚悟にあるというお話でございます。このお二方のアドバイスをもとに、今日聞いて下さっている皆さん、ぜひ自分たちの企業を何とか DXしていただきたいと思っております。平井大臣、田中先生、今日は本当にありがとうございました。

平井田中ありがとうございました。

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緊急事態宣言の度重なる延長、オリンピック開催是非の議論と、依然混沌とした状況が続く日本とは裏腹に、シリコンバレーではワクチンの複数回摂取が進み、市民がマスクなしで屋外を出歩く風景が見られ始めているそうです。コロナ禍と呼ばれる約1年半の間、アメリカのメガテック企業、ベンチャー企業はどのような進化を遂げたのか。DXを迫られる日本企業は何を学ぶべきなのか。『いまこそ知りたいDX戦略』、『“経験ゼロ”から始めるAI時代の新キャリアデザイン』の著者であり、パロアルトインサイトCEO、AIビジネスデザイナーの石角友愛さんをゲストに迎え、立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

「銀行は将来、もはや銀行である必要がない」デジタル時代の金融に求められるものとは。SMBCグループ谷崎CDIO×東大・松尾教授×デジタルホールディングス 鉢嶺

「銀行は将来、もはや銀行である必要がない」デジタル時代の金融に求められるものとは。SMBCグループ谷崎CDIO×東大・松尾教授×デジタルホールディングス 鉢嶺

コロナ禍を経て、全世界のあらゆる産業においてその必要性がますます高まっているDX。DXとは、単なるITツールの活用ではなく、ビジネスそのものを変革することであり、産業構造をも変えていくほどの力と可能性があります。そして、全ての日本企業が、環境の変化を的確に捉え、業界の枠を超え、積極的に自らを変革していく必要があります。 今回は、AIの第一人者であり東京大学大学院教授である松尾 豊氏にご協力いただき、デジタルホールディングス代表取締役会長 鉢嶺 登氏と共に、金融業界大手の中でいち早くデジタル化に着手した三井住友フィナンシャルグループ(以下、SMBCグループ)の谷崎 勝教CDIO(Chief Digital Innovation Officer)にお話を伺います。DXの必要性を社内でどう伝え、どのように人材育成を進めてきたのか、また金融・銀行業界はDXによってどう変わっていくのか。デジタルならではのメリットとは。SMBCグループの取り組みに迫ります。

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

コロナ禍でラジオが復権!? 民放ラジオ業界70年の歴史を塗り替えたradiko(ラジコ)の「共存共栄型 DX」とは

Clubhouseをはじめ、新勢力が次々と参入し、拡大を見せる音声コンテンツ市場。その中で、民放開始から70年の歴史に「大変革」を巻き起こしているのが“ラジオ”です。放送エリアの壁を取り払う、リアルタイムでなくても番組を聴けるようにするといった機能で、ラジオをデジタル時代に即したサービスに生まれ変わらせたのは、PCやスマートフォンなどで番組を配信する『radiko(ラジコ)』。今回は、株式会社radiko 代表取締役社長の青木 貴博氏に、現在までのデジタルシフトの歩みと将来の展望について、お話を伺いました。

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

世界のMaaS先進事例7選。鉄道・バス・タクシーなど交通手段を統合したサブスクモデルも!

国内でMaaS(Mobility as a Service)実証が活発化している。新たな交通社会を見据え、既存の交通サービスの在り方を見直す変革の時期を迎えているのだ。 交通社会は今後どのように変わっていくのか。MaaSの基礎知識について解説した上で、海外のMaaSに関する事例を参照し、その変化の方向性を探っていこう。

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタルネイティブ企業が金融業に参入し、キャッシュレス化が加速するなか、アコムが描く未来戦略とは

アコム新社長 木下政孝氏×立教大学ビジネススクール田中道昭教授対談。デジタルネイティブ企業が金融業に参入し、キャッシュレス化が加速するなか、アコムが描く未来戦略とは

2021年6月23日開催のアコム株式会社の株主総会および総会終了後の取締役会において、木下政孝氏が新社長に就任しました。1993年に業界で初めて自動契約機「むじんくん」を導入し、2016年に「イノベーション企画室」を設立するなど、金融業界でも積極的に新しい取り組みやデジタルシフトを推進してきたアコム。新社長である木下氏は今どんな想いで会社のトップに立つのか。激動のコロナ禍を経た上で見えた、デジタルでは担えない、人の役割とは何なのか。立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

Walmart、Amazon、Peloton。コロナ禍で米メガテック企業に起きた変化から日本企業は何を学ぶべきか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO石角友愛氏、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が徹底議論

Walmart、Amazon、Peloton。コロナ禍で米メガテック企業に起きた変化から日本企業は何を学ぶべきか。シリコンバレーで活躍するパロアルトインサイトCEO石角友愛氏、立教大学ビジネススクール田中道昭教授が徹底議論

緊急事態宣言の度重なる延長、オリンピック開催是非の議論と、依然混沌とした状況が続く日本とは裏腹に、シリコンバレーではワクチンの複数回摂取が進み、市民がマスクなしで屋外を出歩く風景が見られ始めているそうです。コロナ禍と呼ばれる約1年半の間、アメリカのメガテック企業、ベンチャー企業はどのような進化を遂げたのか。DXを迫られる日本企業は何を学ぶべきなのか。『いまこそ知りたいDX戦略』、『“経験ゼロ”から始める AI時代の新キャリアデザイン』の著者であり、パロアルトインサイトCEO、AIビジネスデザイナーの石角友愛さんをゲストに迎え、立教大学ビジネススクール田中道昭教授がお話を伺います。

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

Googleやビル・ゲイツも出資する“代替肉”スタートアップ「インポッシブル・フーズ」〜海外ユニコーンウォッチ#2〜

「ユニコーン企業」ーー企業価値の評価額が10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業を、伝説の一角獣になぞらえてそう呼ぶ。該当する企業は、ユニコーンほどに珍しいという意味だ。かつてのfacebookやTwitter、現在ではUberがその代表と言われている。この連載では、そんな海外のユニコーン企業の動向をお届けする。今回は欧米を中心に注目されている「代替肉」を扱う「インポッシブル・フーズ」を紹介する。